2010年04月02日

第104回医師国家試験 学校別ランキング 総計編

 第104回医師国家試験合格速報ー

 こちらでは、総計編、すなわち、新卒だけではなく、昨年国家試験に落ちてしまった人たちも含めてのランキングです。新卒編がフレッシュな若手医学生ならば、総計編はいまの大学の平均値をあらわしています。


第100回医師国家試験 学校別ランキング 新卒編
第100回医師国家試験 学校別ランキング 総計編
第101回医師国家試験 学校別ランキング 新卒編
第101回医師国家試験 学校別ランキング 総計編
第102回医師国家試験 学校別ランキング 新卒編
第102回医師国家試験 学校別ランキング 総計編
第103回医師国家試験 学校別ランキング 新卒編
第103回医師国家試験 学校別ランキング 総計編



 それではいってみましょう。第一位の発表です。

 なお、出願数 受験数 合格者数 合格率の順になっています。



第1位!


 滋賀医科大学  105  104  103  99.0% 


 毎年ほぼパーフェクトな成績をおさめている滋賀医科大学が、総計編でも堂々の一位。

 留年という貯金がなかったこと、また、国試浪人も少なかったことが一位への道となったようです。一度国試浪人になると、合格率は著しく下がるものですが、よく頑張りました。現役生は特に頑張ったと思います。学校全体から、やる気が感じられます。まさに医学部の鑑。おめでとうございます!

 それでは以下ランキング順です。

 
2 順天堂大学医学部  95  95  93  97.9% 
3 東京医科歯科大学医学部  84  80  78  97.5% 
4 香川大学医学部  109  108  105  97.2% 
5 自治医科大学  110  106  102  96.2% 
6 群馬大学医学部  104  101  97  96.0% 
7 日本大学医学部  124  121  116  95.9% 
8 大阪市立大学医学部  86  85  81  95.3% 
9 福島県立医科大学  84  84  80  95.2% 
10 奈良県立医科大学  105  103  98  95.1% 
11 名古屋市立大学医学部  82  82  78  95.1% 
12 横浜市立大学医学部  62  60  57  95.0% 
13 筑波大学医学専門学群  99  95  90  94.7% 
14 三重大学医学部  108  106  100  94.3% 
15 札幌医科大学  101  101  95  94.1% 
16 佐賀大学医学部  100  97  91  93.8% 
17 防衛医科大学校  63  63  59  93.7% 
18 北海道大学医学部  105  105  98  93.3% 
19 宮崎大学医学部  103  103  96  93.2% 
20 産業医科大学  100  98  91  92.9% 
21 東邦大学医学部  111  110  102  92.7% 
22 徳島大学医学部  108  108  100  92.6% 
23 秋田大学医学部  111  108  100  92.6% 
24 昭和大学医学部  121  120  111  92.5% 
25 浜松医科大学  106  106  98  92.5% 
26 東京慈恵会医科大学  106  105  97  92.4% 
27 大分大学医学部  105  102  94  92.2% 
28 千葉大学医学部  101  101  93  92.1% 
29 関西医科大学 103 101 93 92.1%
30 慶應義塾大学医学部  114  113  104  92.0% 
31 聖マリアンナ医科大学  103  99  91  91.9% 
32 山形大学医学部  106  106  97  91.5% 
33 岐阜大学医学部  82  82  75  91.5% 
34 弘前大学医学部 105 105 96 91.4%
35 新潟大学医学部  110  105  96  91.4% 
36 山梨大学医学部  116  113  103  91.2% 
37 兵庫医科大学  115  101  92  91.1% 
38 広島大学医学部  112  111  101  91.0% 
39 京都府立医科大学  100  99  90  90.9% 
40 名古屋大学医学部  120  116  105  90.5% 
41 日本医科大学  116  105  95  90.5% 
42 東京大学医学部  115  115  104  90.4% 
43 埼玉医科大学  136  114  103  90.4% 
44 岡山大学医学部  105  103  93  90.3% 
45 福井大学医学部  116  111  100  90.1% 
46 東京医科大学  121  111  100  90.1% 
47 九州大学医学部  122  120  108  90.0% 
48 愛媛大学医学部  100  98  88  89.8% 
49 大阪大学医学部  118  116  104  89.7% 
50 信州大学医学部  94  94  84  89.4% 
51 山口大学医学部  105  102  91  89.2% 



---全国平均89.2%の壁---
 総 合 計  8705  8447  7538  89.2% 



52 富山大学医学部  112  108  96  88.9% 
53 東北大学医学部  118  116  103  88.8% 
54 京都大学医学部  117  114  101  88.6% 
55 鹿児島大学医学部  116  111  98  88.3% 
56 神戸大学医学部  119  118  104  88.1% 
57 川崎医科大学  125  108  95  88.0% 
58 獨協医科大学  129  124  109  87.9% 
59 琉球大学医学部  107  105  92  87.6% 
60 金沢大学医学部  112  112  98  87.5% 
61 島根大学医学部  96  96  84  87.5% 
62 鳥取大学医学部  80  80  70  87.5% 
63 旭川医科大学  105  103  90  87.4% 
64 長崎大学医学部  118  118  103  87.3% 
65 高知大学医学部  105  104  90  86.5% 
66 和歌山県立医科大学  58  58  50  86.2% 
67 東京女子医科大学  116  115  99  86.1% 



 と、いうわけで、第104回医師国家試験のランキングでした。

 総計編は例によって、WORST13をご紹介。選ばれた大学の方、教員も生徒も頑張って下さい。


第68位
藤田保健衛生大学医学部  134  129  110  85.3% 

 毎年のように下位にいる藤田保健衛生大学です。新卒ではWORST13には入っていなかったのですが、国試浪人の貯金が効きましたかね。今年不合格だった人たちが発奮して頑張ってくれれば、スパイラルから抜け出せるのでは。過去数年は70位あたりが多かったので、あと少し頑張ってもらえれば・・・。



第69位
熊本大学医学部  102  98  83  84.7% 

 今年は、地方国公立が頑張った感じはあったのですが、同じ地方国公立でも熊本大学は昨年同様の下位。というか、いよいよWORST13に入ってしまいました。果たして抜け出せるのか。



第70位
東海大学医学部  137  130  110  84.6% 

 学費が私立の中でもトップクラスに高い割には、毎年悪い成績をとる東海大学医学部です。昨年は総計編でダントツの最下位をとってしまい、その不合格者が再度足を引っ張ったようです。まぁ新卒も全国平均より下ですし。他の新設私大のように頑張ってもらいたいところです。



第71位
杏林大学医学部  106  103  87  84.5% 

 去年の総計編で第72位。今年の新卒編で第72位。上昇の姿勢が全くみられない杏林大学です。何でなんでしょうね。教育ですかね。大学全体で代えていかないと、いつまでたっても抜け出せないですよ。



第72位
久留米大学医学部  117  114  96  84.2% 

 また久留米。上がって、下がって、上がって、昨年下がって、今年は上がるのかと思いきや、WORST13に停滞してしまった久留米大学医学部。WORST13の特徴としては、国試浪人の合格率が悪いことと、新卒も合格率が悪いということでしょうか。根本の教育が出来ていないのでは?と思わずにはいられません。



第73位
北里大学医学部  126  118  97  82.2% 

 昨年の総計編ではWORST13どころか、全国平均を超えていたんですが。今年は新卒の出来が驚くほど悪かったですね。疾患に対する考え方や理解が不足していたのではないでしょうか。このマイナスを来年取り返してほしいものです。



第74位
大阪医科大学  112  112  92  82.1% 

 国試浪人が10人、新卒が10人不合格で第74位。出来ないところはいつまでも出来ないのか。同じ医学部で同じ範囲の教育をしていてもここまで差が出るのか。



第75位
近畿大学医学部  125  119  96  80.7% 

 近年、大爆死を続けている近畿大学医学部。もはや下位にいることが当たり前のように、75位あたりをうろうろしています。毎年こうだとすると、生徒の質も悪ければ教育システムも終わっているのか。



第76位
愛知医科大学  128  114  92  80.7% 

 第104回医師国家試験の新卒編でも第76位。去年より悪くなったのは、単純に、今年受けた学生の学力が足りなかっただけのこと。



第77位
金沢医科大学  143  122  95  77.9% 

 下位の常連中の常連、金沢医大です。75位→77位→77位→79位→77位と負のスパイラルの中でも底の底を停滞しています。金沢大学医学部との違いは何なのか。学生はそこまでやる気がないんでしょうか。今年は第77位から77.9%という恐るべき数値をたたき出しています。下を見るのが怖い。



第78位
福岡大学医学部  120  113  88  77.9% 

 今年の新卒編で最下位だった福岡大学医学部。当然のようにワースト3入り。やっぱり私大は出来ないんですかねぇ。ですけれど、医師として最低限必要な知識さえなくて、患者さんをみれるはずがありませんからね。どんなにスキルがあろうと、患者さんを思う心があろうと、国家試験に合格できなければ医師になる資格はありません。



第79位
岩手医科大学  95  93  72  77.4% 

 このあたりは毎年のように下位ランクでコメントをつけているので、もはや何を言っていいのかわかりません。なんというか、国家試験に受かる気力も努力もないのに、医師になろうとしているのがおこがましい。一体六年間は何だったのか、と。遊んでばかりだったんでしょうか。それとも、教育を提供する側の問題?



 そして、あえて言わなくても分かると思いますが



第80位




帝京大学医学部  137  137  103  75.2% 



 帝京大学で今年留年した28人を加えると、出願数165、合格者103と、どうしようもない数に。そもそも出願数165で受験者数137って。どうしようもない澱が溜まりすぎですね。やる気のない学生なんて放校させてしまえばいいのに。いつこの泥沼から這い上がれるのか。患者さんのために、良医を育てたいのなら、根底から叩きなおさないと駄目だと思います。




 医師国家試験は、恐ろしく難しい試験ではありません。六年間ある程度やっていれば、そこまで猛勉強せずとも合格できる試験内容です。

 そもそも大学というところは、自身が望んだから来るべきところであって、親に強制されたりとか、何も考えずに来てしまった人にとっては、つらいと思います。医学に興味さえあれば、特別勉強するのが難しいというわけではありません。そういったやる気のある生徒をとるのが一番てっとりばやいですが、大学側が学生のモチベーションを上げるカリキュラムを作ったりする努力も、時として必要です。毎年のように下位になる大学、特に下位の私立大学は、学生の質の悪さを嘆くのではなく、どうしたら学生に勉強してもらえるのか、考える必要があると思います。

 まぁ、本来なら大学側がそういうことをするのは間違っていますが。もししないのならば、真摯に成績を見て留年、ないしは放校させるべきなのでは?医学に興味のない医学生は、患者となりうる国民は欲していません。モチベーションのない医師に診てもらいたい人など、一人もいないのです。

 残念ながら僅差で落ちてしまった人は来年頑張って下さい。少しのところで落ちてしまったのであれば、1年間コンスタントに勉強すれば余裕で届く範囲だと思います。
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posted by さじ at 01:33 | Comment(12) | TrackBack(0) | 大学
この記事へのコメント
私は聖マリアンナと杏林に受かったのですが、杏林は毎年国家試験の出来がアレなのを考慮して聖マリアンナにお世話になることに決めました。
聖マリアンナは、大学入試時の偏差値の割にはコンスタントに国家試験の出来が良いというのが決め手でした(担任は単純に偏差値の高い杏林を勧めてきましたが)。

その際、ここをかなり参考に使わせてもらいました。ありがとうございました。これからもちょくちょく利用させてもらいます。
Posted by 加藤 at 2010年04月02日 12:56
金医新入生だけど
金医の馬鹿っぷりに泣いた
俺は頑張ろう
Posted by at 2010年04月04日 01:32
杏林より聖マリを選んだのは賢明な判断だな。まだ若いだろうに良く出来た人だ。杏林はなぁ・・・
Posted by   at 2010年04月05日 00:09
こんな下らないホームページで進学先選んじゃったんだ・・・。
後々後悔するだろうけど仕方ないね。自業自得。
Posted by at 2010年04月05日 04:26
杏林の方が絶対良かったって思うよ・・・・国試だけでみるなよww
Posted by at 2010年04月12日 13:52
そうか?
杏林ってイマイチだと思うが…
聖マリは一年目から結構ハードらしいが、その分最近それなりの結果も出しているし…
新設では確か一番学費安いし、お買い得だとは思う。某女性のせいで、イメージが悪くなっていたけれども。

私立医学部は、基本学費、国試合格率、立地ぐらいしか判断する要素ないんじゃないの?
たいていの受験生は偏差値で見るだろうが、そっちのほうが酷い判断基準だと思うけど(と言っても、だいたい学費の安い順に偏差値並んでるけどね)。

国試は、合格者/出願者で見たほうが一番あてになるかもね、帝京は主さんの述べているような理由で判断不可だけど。
Posted by at 2010年04月15日 01:35
多分10年ぐらいしたら杏林と聖マリアンナは偏差値も逆転する
Posted by   at 2010年04月15日 01:40
入学後、留年無く6年後ストレートに国家試験に合格した人数のみをもとに合格率を算出すれば大学差がより明確になると思います。(医学生個別の追跡調査が難しいかもしれませんが...)
Posted by at 2010年06月04日 17:29
>>医師国家試験は、恐ろしく難しい試験ではありません。六年間ある程度やっていれば、そこまで猛勉強せずとも合格できる試験内容です。

はじめて拝見しましたが、ここの筆者さんはとても愉快な方ですね!
で、『相対評価』って知ってます?(藁

国試ってのは、"全国の医学部卒業生の下10%を決める戦い"なんですよ。
猛勉強しようが血反吐吐こうが、1割は落ちるんです。逆に言えば、落ちてくれる1割に支えられて、残りの9割が受かるんです。変な話ですが、事実そうなのです。

こんなページを信用して、進学先を決めてしまう方がいるのが、不憫でなりません!

留年率の高さに関しては、学校ごとの方針もある(一般的に、下位私大は厳格に学力で切り、上位国立ほど余程不真面目な態度を取らない限りは卒業できる、等)ので、一概に良い悪いとは言えませんが・・・

少なくとも、もっとまともで現実的な評価指標は、他にいくらでもあるはずです。
Posted by at 2010年12月22日 22:55
>もっとまともで現実的な評価指標は、他にいくらでもあるはずです。

例えばどういったものでしょう?
偏差値や国試合格率、学費以外で大学受験者が参考にできるものを是非教えて下さい。
Posted by at 2010年12月24日 10:25
合格率下位の私大だが、落ちてる奴らは明らかに勉強してない、やる気がない、なんでここきたの?って奴がほとんど。
大半は真面目にやってるんだが、そいつらのせいで全体が悪い目で見られるのはつらい。
大学側も変なところで厳しかったり甘かったり、よくわからん。
Posted by at 2011年03月10日 14:52
この合格率を重視する私大では、合格できそうにない学生は国試を受けさせないんだろ?
Posted by at 2011年07月07日 13:38
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