平成22年2月13日(土)、14日(日)、15日(月)に実施した標記試験の合格者数等は下記のとおりである。
記
出願者数 受験者数 合格者数 合格率
新卒者 7,912 7,701 7,147 92.8%
全体 8,705 8,447 7,538 89.2%
○合格基準
第104回医師国家試験の合格基準は、
一般問題を1問1点、臨床実地問題を1問3点とし、
[1]〜[4]のすべての合格基準を満たした者を合格とする。
[1]一般問題 123点以上/196点
[2]臨床実地問題 378点以上/585点
[3]必修問題 160点以上/200点
但し、必修問題の一部を採点から除外された受験者にあっては、必修問題の得点について総点数の80%以上とする。
[4]禁忌肢問題選択数 3問以下
104回の結果が出ました!
今年は「厚生労働省の温情」に助けられたなぁという感じはあります。
まず「必修問題の大量削除」。必修で10点落としたぐらいだったら救済されるくらい、大量削除されてました。
あと削除でいえば、一般・臨床問題も、通常では考えられないくらい削除されていました。
いや、まぁ、正直言って「問題が悪問すぎた」というのはあると思います…。
はっきり言わせて貰えば、「厚生労働省よ、もうちょっと問題をちゃんと吟味しろ」と。
国家試験始まって以来の、過去最高の削除だと思いますし。
加えて温情という意味でいえば
禁忌問題が3問まで踏んでもOKという異例の救済措置。
今までは2問までセーフ、3問までアウトだったのに、3問も禁忌を踏んでも大丈夫なようになったということ。
これは問題が悪いのではなく、禁忌を軽視しすぎている最近の医学生に問題があると思います。
来年の国家試験も、今年同様、うまい具合に禁忌を絡めてくると思われるので、ちゃんと対策したほうがいいです。「禁忌キッズ」というしゃれた本も出版されていることですし。
合格率89%と、去年に比べて大幅に減りました。ですが、結局温情措置があったことを含めれば、「厚生労働省は、人数で合格者をはかっている」ということが判明してしまったわけです。
要するに、来年度の研修医育成予算が今年と同じならば、来年度の合格者も今年と同じになるはず。つまり来年の合格人数も予想できるわけです。
医師国家試験は絶対評価ではなく相対評価。下から何人落ちるか、といった競争ということが判明してしまったので、来年受けるかたは肝に銘じて下さい。
今年合格した皆様、本当におめでとうございます!!
明後日から研修医ですが身を引き締めて
しっかりと社会に貢献したいと思います。
今後とも楽しみにブログを見させていただきますので、宜しくお願いします。
「絶対やってはダメ」なことを、例年の合格者より高い確率でしてしまう人が医者になるのは、正直怖いのですが…。
それとも、「禁忌問題」なんて所詮は形式だけで、何個踏んだかなんて、実際の現場では関係ない、とかでしょうか?
削除もやみくもにしたのではなく、試験学(そういう学問があるそうです)の理論にしたがってやってるみたいですから。
つまり、成績がいい受験者がたくさん間違えてる問題は問題として悪い問題だ、ということになるそうです。
また、禁忌も踏んでる人間が多いと禁忌として不適切になるとか。
実際、今年の問題は国家試験の期間中でも紛糾してましたし。
予備校の採点サービスでも、必修で正答率10%なかったものもありました。(当然削除されました)
温情というよりは悪問の一言に尽きるでしょう。
実際に全体の合格率は例年通りです。全ての医学部のレベルが今年突然ガタ落ちしたのでなければこうはなりません。