2010年03月03日

病死と判断された遺体、翌日の解剖で殺人と判明

検視で「病死」 翌日の解剖で「殺人」…茨城県警

 水戸市で2月11日に女性が自宅で殺害されているのが見つかった事件で、茨城県警水戸署が遺体発見当初の検視で「心不全による病死の疑い」と判断していたことが、捜査関係者への取材で分かった。

 発見翌日、県警捜査1課が遺体の写真を見て不審点に気づき、司法解剖したところ窒息死と判明。女性ののどの骨が折れていたことなどから、15日、一転して殺人事件と断定し捜査本部を設置した

 殺人事件の見逃しは防いだ形だが、首都圏や鳥取県で起きた連続不審死事件などで死因究明制度の不備が指摘される中で、解剖など詳細な医学検査をしないまま死因を判断する危うさを改めて示した。

 殺害されたのは、同市渡里町の無職木村はるさん(73)。木村さんは普段着姿のままあおむけに倒れ、遺体に目立った外傷はなく、「自然死に近い状態」(捜査幹部)だった。室内が荒らされるなど事件性を疑わせる痕跡もはっきりと表れていなかった

 捜査関係者によると、同署は11日、検視に立ち会った警察医の診断を聞いたうえで「心不全」と判断した。しかし、翌12日朝、報告書を確認していた県警捜査1課が、木村さんのまぶた裏に確認された、血が斑点状に浮かぶ「いっ血点」の出方に疑問を抱いた。同日行われた司法解剖では、首に圧迫を受けたとみられるわずかな跡も確認された。

 遺族は、司法解剖が必要になったこともあり、14日に予定していた告別式を19日に延ばした。

 捜査幹部は読売新聞の取材に対し、「遺体に事件性をうかがわせる顕著なものがなく、判断が難しかったが、内部のチェック機能が働いた」と話している。

 元東京都監察医務院長の上野正彦氏の話「どの警察でも起こり得る事例で、現行制度が抱える問題が表れている。いっ血点は病死で出る場合もある。いっ血点が確認されれば司法解剖に回すシステムが望ましいが、解剖医の人員確保や予算不足の問題が生じる」

 殺害された女性の死因を「病死」とした水戸署の判断は、法医学の専門知識が乏しい警察官や警察医に検視を頼る現行制度の欠陥を浮き彫りにした。今回の検視結果の「心不全」は、心臓が動かなくなったことを意味し、あいまいな死因とされる。世界保健機関(WHO)や厚生労働省は、安易に「心不全」との死因診断をしないよう呼びかけているが、死因不明の遺体解剖率が低い日本ではいまだに多い。

 警察官や検視に立ち会う警察医が、遺体を外見や触診で調べるだけでは、異状を完全に見抜くのは不可能という現実がある。ただ、死因を正確に判断するために必要な司法解剖にしても、茨城県の場合、筑波大の法医学者1人がほぼ一手に引き受けているのが現状だ。

 警察庁は現場への検視指導を強化し、全国の警察も検視担当を増員する傾向にあるが、警察だけでなく関係機関が足並みをそろえて現在の検視・解剖態勢を強化しない限り、犯罪の見逃しを完全に防ぐことはできない。



 恐ろしい

 もし今何かミステリー小説を書くとしたら、監察医制度のない県を舞台にすると思います。

 殺人であることがもっともバレにくい。

 検視の段階で法医学の知識のない人がみて、自然死だと思わせることが、完全犯罪を達成する上で一番良い方法だと思うからです。

 実際、小説の題材に使われたりしてるんでしょうか

 思うに、何件か、こうやって、殺人ではないと処理される事件というのは既に存在しているのではないか、と

 そんなことも危惧してしまうのです。

 そうならないためにも法医学の分野の確立といいますか、監察医を増やしたり、チームバチスタの栄光でも取り上げられていたような、死後の画像診断をもっと広く普及させることも、必要になってくると思います。


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posted by さじ at 05:02 | Comment(0) | TrackBack(0) | NEWS
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