アメリカの科学振興協会の年次総会が開かれ、そこで睡眠に関する興味深い発表が行われた。その中で、カリフォルニア大学サンディエゴ校の研究チームは、「1時間半の昼寝は1晩分の睡眠に相当する」と報告。また、眠気を覚ますコーヒーよりも20分の昼寝の方が、記憶に効果を発揮すると伝えた。単語を覚えたり、電話番号や名前を記憶するのには、コーヒーはむしろ記憶の妨げにさえなるという。
研究チームは『昼と夜の睡眠効果』についての発表で、昼寝の効果を指摘。感覚に関する記憶(見聞きしたこと・感じたことなど)では、コーヒーも昼寝と同様の記憶効果を発揮するが、意識的な記憶(単語を覚える・電話番号を覚えるなど)については、コーヒーは記憶効果を低下させることが分かった。眠気を飛ばすつもりでコーヒーを飲んでも、学習効果の向上は得られない。それよりも短時間でも昼寝をした方が良いとのことだ。仮にそれが20分でも、コーヒーよりは昼寝の効果にかなわないという。
また、年齢によって『より良い眠り方』の違いについても報告されている。研究は平均年齢68歳と平均年齢27歳の2つのグループを作り、睡眠と記憶の関係を比較。その結果、高齢者は睡眠時間が長いほど記憶が維持され、若年者は睡眠時間あたりの眠りの深さ、つまり睡眠の質の高さが記憶に良い効果をもたらした。若年者の場合、短時間でも深い眠りにつければ、記憶は維持されるとのことである。仮に短時間でも、深い眠りを得ることが仕事や勉強の効果を上げるようだ。職場や学校で寝ることは難しいかも知れないが、許される環境であるなら寝た方が良いようだ。
試験前など、やらなければならないこと、覚えなければならない量が膨大だと、どうしても眠気を覚まして勉強しなければ、という気持ちが先行して、コーヒーを飲んで頑張ろうとします。
実は私もそうでした。コーヒー好きですし、コーヒー片手に頑張ろうとしたものです。
ですが、コーヒーよりも睡眠による記憶のほうが大事だと気付いてからは、記憶重視の勉強の場合はコーヒーを控え、短時間に集中して覚えるようにし、疲れたり眠気を感じた場合は短時間で仮眠をとるようにしました。そうすると、やったことを結構覚えているんですよね。
仮眠が気持ちよい、と感じたり、起きたあとに頭がスッキリするのは、やはり睡眠の質が良いからではないかと思います。会社や学校などで一番フレキシブルに頭脳を動かすコツは、昼に仮眠を取ること、なんですが、なかなかそれを許してくれるような社会ではないですよね。スペインのシエスタのような文化を取り入れると結構はかどると思うんですけれども。
すべての病院に交代で昼寝する制度をつくったらちょっとは医療ミスがふせげるのではないかとつらつら思ってます。
手術中だったら無理でしょうけど・・・。
医療ミスの根本って、やっぱり医療従事者の過労、があるんです。
ただ交代する人員がいないというのがあって、36時間連続勤務とか当たり前になってしまっているのが実情ではありますが…
手術中の時は、みんなスイッチ入ってるので大丈夫といえば大丈夫なんでしょうけれども。笑