2009年12月31日

南京虫は共生している細菌からビタミンBを貰っていた。

南京虫、共生の細菌からビタミンもらってた

 人の血を吸う昆虫のトコジラミ(別名、南京虫)が、共生している細菌から栄養素として必要なビタミンB類の供給を受けていることを、産業技術総合研究所が確かめた。トコジラミ対策に応用できる可能性もある。近く米科学アカデミー紀要で発表される。

 トコジラミは殺虫剤の普及で一時激減したが、近年、被害が再び増えている。体内に細菌のボルバキアがいることは知られていたが、なぜかは不明だった。

 産総研の深津武馬・生物共生進化機構研究グループ長らは、日本と豪州のトコジラミ105匹からDNAを抽出、すべてでボルバキアの遺伝子を検出した。トコジラミに抗生物質入りの血液を与えてボルバキアを除くと、卵の孵化率が激減し、幼虫はほとんど成虫に育たなかった。ボルバキアがトコジラミの成長や繁殖に重要とわかった。

 トコジラミのえさである血液にはビタミンB類が少ない。血液にビタミンB類を補充すると、ボルバキアを除いたトコジラミも普通に成長したため、ボルバキアがその供給役だと考えられた。

 ボルバキアは昆虫の6〜7割に寄生しているとされるが、「トコジラミでは必要な栄養素を供給する相利共生関係にあることを初めて実証できた」と深津さん。共生するボルバキアを標的とすれば、他の昆虫や哺乳類に影響の少ない薬剤を開発できる可能性があるという。



 共生する生き物は結構面白いですね。人間も細菌から恩恵を受けているところもありまっしね。

 南京虫退治のために、本体そのものを攻撃するのではなく、本体の細菌を攻撃してやれば根絶できるという殺虫剤も出来るかもしれませんね。
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posted by さじ at 01:50 | Comment(0) | TrackBack(0) | 感染
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