同居者や別居している親族などの介護を長期間続けている人ほど、神経過敏に感じたり絶望的だと感じたりするなど、「心理的ストレス」にさらされていることが、厚生労働省が50−60歳代の人を対象に実施した調査で分かった。
調査は、2005年10月末時点で50歳代だった全国の男女を対象に毎年行っているもので、今回は08年11月に実施した。05−08年の4回の調査に連続して回答したのは2万8492人。
このうち、4回の調査すべてで、同居者や別居している親族の「介護をしている」と答えたのは753人、08年の第4回調査時から「介護をしている」としたのは930人、4回とも「介護をしていない」と答えたのは1万7694人だった。
さらに、介護の有無別に、心理的ストレスの程度を測定する6項目(「神経過敏に感じた」「絶望的だと感じた」「そわそわ、落ち着かなく感じた」「気分が沈み込んで、何が起こっても気が晴れないように感じた」「何をするのも骨折りだと感じた」「自分は価値のない人間だと感じた」)について調査。
その結果、過去1か月間に「神経過敏に感じた」と回答したのは、「ずっと介護をしている」人の64.7%、「第4回から介護をしている」人の57.0%、「ずっと介護をしていない」人の45.9%と、長期間介護をしている人ほど神経過敏に感じている傾向があった。他の5項目でも同様の傾向が見られた
介護保険等の利用によって、昔に比べれば介護における負担は減ったとは思いますが、なかなか在宅で介護をやる負担というものは経験してみないと分からないものです。
病気の治療などのように、良くなっていくわけでもなく、毎日行わなければならない「介護」。介護者の負担をより軽減するサービスが求められます。
そのために使うのならば税金を増額しても構わんと思うんですけどね。なかなか「介護は二の次」と考えている人が多いせいか、進みませんねぇ。