さまざまな組織になる能力があるヒトの万能細胞「iPS細胞」や胚性幹細胞(ES細胞)などから、精子や卵子などの生殖細胞を作る研究を解禁する一方、そうして作った生殖細胞を受精させ、胚を作ることは引き続き禁止することを定めた指針案を、文部科学省の専門委員会が10日、まとめた。
作った生殖細胞を受精させると個体を作ることにもつながり、倫理的問題が起きる恐れがあるとして、平成13年に策定された指針で禁止された。
だが、不妊のメカニズムを解明する研究などには生殖細胞作製が有用と判断し、今年2月に文科省の部会が解禁の方針を打ち出していた。
指針は一般からの意見募集や総合科学技術会議への諮問を経て正式に決まる見通し。
研究として、これを解禁したのは賞賛すべきことです。使い方さえ誤らなければ、今後の医療の発展に大きく寄与することでしょう。