乳がん手術で乳房を切除した患者の脂肪細胞を増殖させ、乳房を再建させる手法をラットやブタでの動物実験で確かめたとオーストラリア・メルボルンのバーナード・オブライアン研究所が12日、明らかにした。
来年初めにも、切除経験のある患者を対象に臨床試験に入るという。おなかの脂肪やシリコーンを使った再建法などに代わる、自然で負担の少ない再生法として注目される。
米医学誌「ティシュー・エンジニアリング(再生医学)」にこのほど発表された。
研究所によると、胸の切除した部分の皮下に乳房の形をした空洞のプラスチック製の型を埋め込む。患者の脂肪細胞を採取して型の中に移植、血管をつないで増殖を促すという。
乳がんの手術は、もちろん癌を取り除くということが前提ではありますが、その後の再建方法も大切になってきています。
以前に比べると格段に進歩しているとはいえ、従来型よりもこの研究のほうが、より自然に乳房を「再生」することが出来ます。