血中のコレステロールを下げる薬「スタチン」を服用している人がインフルエンザに感染した場合、症状が悪化して死亡する確率が、服用していない人の半分になるとの研究結果を米オレゴン州保健当局の研究チームが29日、フィラデルフィアで開催中の米国感染症学会で発表した。AP通信などが伝えた。
重症インフルエンザ患者に対する新たな治療薬としての可能性を示す成果。米国の専門家は「優先して効果を調べるべきだ」と訴えている。
研究チームは2007年から08年にかけ、季節性インフルエンザに感染し入院した2800人を調査。スタチンを服用していない患者約2千人のうち3%は入院の翌月までに死亡していたが、高脂血症などのためスタチンを服用していた約800人は、心臓病などの健康問題を抱えていたにもかかわらず死亡率が半分だった。
感染を抑えるわけではなく、重症化を抑制しているということでしょうか。
なんとも不思議な話ですね。
ですが、こういう偶然から、思いもかけない効果を見出す、というのは、結構よくある話です。
何故スタチン剤が効くのか、といった点を含めて研究を進めれば、少なくともインフルエンザによる重症化、そして死亡を防ぐことが出来るようになるかもしれません。