文部科学省は10月16日、「薬学系人材養成の在り方に関する検討会」(座長=永井良三・東大大学院医学系研究科教授)の第5回会合を開いた。前回会合から約半年ぶりの開催で、同検討会が今年3月に同省に提出した「第一次報告」を振り返った後、大学(学部)教育の在り方について、事務局が提出した資料を基に委員らが意見交換した。意見交換では、6年制の薬学部の入学定員数について、複数の委員から「多過ぎる」と問題視する声が上がった。
「学部教育に関する基礎資料」では、今年度の薬学部入学定員が、医療人として質の高い薬剤師を目指すことを目的とした6年制学部で1万2000人、薬学に関する多様な分野に進む上で必要な知識を身に付けるための4年制学部で1314人とのデータなどが示された。
望月正隆委員(東京理科大薬学部教授)は、2006年度に入学した1万1220人のうち、既に1620人が留年か退学の状態にあるとの調査結果を報告し、「優秀な人とそうでもない人が、残念ながらいる」と指摘した。
高柳元明委員(東北薬科大理事長・学長)は、生徒の留年などの問題は以前からあるとした上で、「6年の教育スパンは長い。学内では2年生、4年生の早い段階で厳しくして進路変更をさせたらよいのではとの先生の意見もある」と述べた。
「多過ぎる」数の問題に教育の質を上げて対処するという意見に対し、竹中登一委員(アステラス製薬会長)は「1万2000人が多過ぎるとしたら、それをどう減らすかを考えなければいけないのではないか」と、入学定員自体の引き下げの必要性を指摘。
井上圭三副座長(帝京大薬学部長)は、「各大学は自主的に下げて、適正なところに持っていかなければいけない」との考えを示しながらも、「経営サイドを考えると、そんなに簡単には下げることはできないのでは」との懸念を表明した。
これらの意見を受けて事務局側は、「強い危機感があると認識した」と述べ、今回の議論を踏まえ、改めて資料作成や論点整理に当たるとした。
難しいですけど、1万ちょいのうち1割以上が進級できないって、もうちょっとなんかこう・・・。そこまで薬学に対してモチベーションのない人が揃ってるっていうのもどうなのかと思いますね。
薬学って深くまで突き詰めると凄く面白い学問だと思うんですけどもねー。まあ今の日本の受験システムで、そういうことに対して「面白い」と感じる学生を取れているかというと、そういうわけではないですし。
まあでもそれは医学部だろうと何だろうと同じで、ただ受験勉強だけ出来て大学に対してはさほどやる気のない人というのは大学に入ってからドロップアウトしていくものです。