聖マリアンナ医科大学の井上肇准教授、武永美津子准教授らは、人間の上皮幹細胞を用い、脊髄を損傷したラットを歩行できるまで回復させることに成功した。脊髄を傷つけてから8日後に、培養した上皮幹細胞を損傷個所に投与したところ、投与後約1週間でおぼつかないながらも歩けるようになった。今回の成果により、中枢神経再生への新たなアプローチが切り開かれた。
脊髄を傷つけたラット5匹に対し、細胞数を調整した溶剤を投与した。その2日後から運動機能の改善を確認。さらに、投与してから1週間後には、何も治療をしなかったラットと比べ、5匹すべてにおいて有意に運動機能の回復が見られた。
おおお。理論的にはなんとなくイメージできていたことですけれど、実際に成功するとなると話が違いますね。損傷箇所に投与することで中枢神経も再生可能に。
人間でも出来るとは思いますが、やはり臨床応用はあと1年ぐらいかかるんでしょうか。損傷してすぐのほうが効きやすい気はしますけれど、実際はどうなのか。1年ぐらい経ってからでも中枢神経の再生が出来るとなれば社会的にも救われる人は大勢いるでしょう。