子供時代から長年にわたって原因不明の腹痛に襲われ、苦しんできた米ワシントン州のジェシカ・テリーさん(18)が、自分の病気が「クローン病」であることを授業中に解明、医師も分からなかったのに、と驚いている。
テリーさんは8年前から腹痛や下痢、吐き気、発熱などに見舞われ、体重の減少を経験。腹痛に襲われると立つこともできず、頻繁に学校を休むなど日々の生活にも影響がでていたが、医師の診察を受けても原因は分からずじまいだった。
しかし、今年1月に受けていた科学の授業で、顕微鏡で自分の消化器官組織のプレパラートを観察中、肉芽腫らしきものを見つけ、すぐに担当のメアリーマーガレット・ウェルチ先生を呼んだ。
このプレパラートは、病理学者が「問題ない」と判断したものだったが、ウェルチ先生も肉芽腫と確信。すぐに写真を撮影して専門家に送付。専門家も肉芽腫と認めた。
この結果、テリーさんの腹痛は消化器官に炎症や潰瘍を次々と起こす原因不明、治療法は見つかっていない「クローン病」だと判明した。
専門家によると、クローン病は診断が難しく、誤診されることも多い。また、クローン病と判断されるまでに長い時間かかることも多い。さらに、消化器官の組織を観察しても見落とされる場合もあるという。
この6月に高校を卒業したテリーさんは現在、クローン病の手当てを受けている。病名が分かったことはうれしいとしながらも、治療法が見つかっていない病気ということで、長い戦いになると話している。
本当ですかね。凄いです。
クローン病の特徴として、消化管全体、どこにでも生じるというのがあります。おそらくこの生物の時間にとった消化管というのも、口腔内、が妥当でしょう(さすがに直腸粘膜を取ったりはしないと思います)
この事件、ネット上でも色々コメントされていましたが「日本だったら絶対に起こらなかっただろう」と。
クローン病の診断にかけては日本は世界有数というか、力を入れているところではありますからね。おそらくこんなに長い間発見されないということはないでしょう。
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