自殺との関連が指摘されている「うつ病」の早期発見・治療を目指し、県は初めて、「かかりつけ医」を対象に研修を開く。県健康づくり支援課は「身近な医師に安心して相談できる態勢をつくり、自殺防止につなげたい」としている。
研修は、県内の全診療科の勤務医、開業医が対象。自殺の現状やうつ病の治療法、精神科医との連携のあり方などについて学ぶ。研修修了者には修了証書を渡し、県ホームページでも公表する予定だ。
県警によると、昨年の自殺者数は3年ぶりに増え、自殺した598人のうち、うつ病が原因とみられるのは142人だった。
うつ病は、頭痛やめまい、肩こりなどの身体症状が先に出ることも多い。日本医師会の「自殺予防マニュアル」によると、「抑うつ症状」の人が最初にかかる診療科は、約6割が内科で、精神科・心療内科は1割に過ぎず、「自殺予防で医師一般が果たす役割は極めて大きい」とする。
研修は、8月8日に県松本合同庁舎、10月31日に千曲市更埴文化会館である。先着で各150人。県ホームページの健康づくり支援課のページから申し込める。
たとえ内科医であっても、正しい知識さえあればうつ病の可能性を見出すことができます。そのための専門的な知識を精神科医などと共有することで、多くの潜在的なうつ病の方に正しい治療を施すことができるでしょう。
それこそまさに地域に密着した開業医の役割です。一番発見しやすいであろう場所で見過ごしてしまうと、その人の病状が悪化して自殺に繋がりかねません。
こういう試みは素晴らしいと思います。是非多くの方に学んでもらいたいですね。
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