外国語の文法を習得する際の得意、不得意に関係する脳の部位を、酒井邦嘉・東京大准教授(言語脳科学)らの研究グループが突き止めた。年齢や習得期間に関係なく、左こめかみの裏側付近にある「下前頭回」と呼ばれる大脳皮質の一部の体積が、右脳の同じ部位より大きい人ほど文法テストの成績が良いことが分かった。27日発行の米科学誌「ヒューマン・ブレイン・マッピング」に発表した。
生まれて初めて覚える母語と、成長してから習得する外国語では、学ぶ際の脳の働きは異なる。酒井准教授らはさまざまな年齢層と英語の習得期間を持つ日本人中高生78人、英語圏以外からの外国人留学生17人の計95人に英語のテストをし、成績と左右の脳の対称性との関係を調べた。
その結果、左前頭葉の下前頭回にある550立方ミリほどの領域が右側に比べて大きい人ほど、文法テストの成績がよい傾向が分かった。一方、つづりなどの語彙テストでは、脳の形状との関係はみられなかった。
この部位が大きいから文法能力が高いのか、文法能力が高いから部位が大きくなったのかは不明という。酒井准教授は「外国語が苦手な人には習得時間を増やすなど、個人の適性を客観的に把握し、それに基づいた教育をするのに役立つのではないか」と話している。
私はおそらく下前頭回が発達していないのでしょう・・・。
母語と同じように外国語を少しでも教えれば、すんなりと外国語習得に結びつくのでしょうけれども。
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