オーストラリアの裁判所は4日、身体的に女性として生まれたものの自分は男性だと自認している17歳に、乳房除去手術を認める判断を下した。
現地紙フェアファックス(Fairfax)の報道によると、この10代の「アレックスさん」は13歳の時から女性として思春期を迎えないようホルモン治療を行っており、男性として認識されやすくなるため両方の乳房切除術を受けようと、家庭裁判所の許可を申請していた。
同紙によるとアレックスさんは、身体的に一方の性の通常の特徴を有していながら、自分は逆の性別だと確信している心理状態である、性同一性障害に悩んでいたという。
担当したダイアナ・ブライアント(Diana Bryant)家裁判事は、医療専門家やアレックスさんのカウンセラー、子ども関連の法務を扱う弁護士らから集まった証拠が、圧倒的にアレックスさんの手術を支持する内容だったので、手術を認めたと語った。
ブライアント判事によると、満18歳になればアレックスさんは裁判所の許可なく、この手術を受けることができる。ただし、そうした場合、アレックスさんは18歳未満の未成年として受けることが可能なはずの社会的支援サービスを逃すことになる。
判事は、男性として暮らしているアレックスさんが、友人らと抱きしめあう接触を避けたり、浜辺に行くときには目立たないように胸を締め付けないとならないなど、人間として重要な社会的生活の発展を、乳房の存在に拘束されていたと述べた。
アレックスさんがホルモン治療を始めた当時は、「子どもにはこうした大きな決断をする立場にない」と主張する倫理学者などの批判と、激しい議論を招いていた。
馬鹿な倫理学者もいたもんですね。何のためにお前は倫理を研究してるんだよと。こういう性同一性障害で苦しんでいる子供を救うためにこそ己の研究を用いるべきなんじゃないかと。
性同一性障害の人は総じて、脳に身体を合わすことでしか安らぎを感じません。身体に脳をあわせることなど不可能なのです。
それさえ分かっていれば、誰がこの決断を批判できましょうか。裁判所の判断が正解です。
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