米ノースカロライナ州の不妊治療施設「シャーロット生殖内分泌アソシエイツ」は、21年前に保存された凍結精子を使った体外受精による出産に成功した、と発表した。この施設は出産にこぎつけた精子の凍結保存期間としては「世界最長記録」としている。
発表によると、出産したのはメロディー・ビブリスさん(33)。夫のクリスさん(39)は13歳のときに白血病とわかり、化学療法で不妊になる可能性があるため16歳だった87年に精子を凍結保存した。08年5月、夫婦は体外受精を決断し、今年3月4日に長女ステラちゃんが生まれた。クリスさんの白血病はここ20年ほど、症状がほぼ消えた「寛解」状態という。
白血病やがんの治療の前に男性患者の精子を凍結保存することは日本でも行われている。ただ、今回の体外受精に使われた顕微授精技術は、クリスさんが精子の凍結保存をした時点では実現していなかったという。
これも1つの医療の形。本人が生きていて、病気のために精子がなくなってしまうような場合、凍結しておくほうがいいのかもしれません。
選択肢の1つとして、このような出産の形もあるということです。
生まれてきた少女の命を、大切にしていきたいですね。
関連
医学処:凍結保存した精子は、本人の死後に廃棄することを決定する
医学処:人間の精子を凍結乾燥した後で正常な状態に戻すことに成功
医学処:非配偶者間人工授精を行う施設が半減する。