樹上につくった泡の中に卵を産み付けるモリアオガエルの精子が、らせん状の先端部をコルク抜きのように回転させながら進み、卵子と受精することを京都大の久保田洋准教授らのチームが突き止め、9日発表した。
動物の精子は尾を振って進むものが多く、回転しながら前進するのは珍しい。久保田准教授は「粘り気が強い泡の中で受精するための巧みな仕組みだ」と話している。
久保田准教授はカエルの育成が趣味。大津市の自宅で毎年約1万匹のモリアオガエルを育て、近くの山に放している。
チームは顕微鏡でカエルの精子を観察。先端部につながった尾部が、緩やかなコイル状に縮んだり、真っすぐ伸びたりする動きを短い周期で繰り返しているのを発見した。泡の中ではこれが原動力となり、らせん状の先端部に回転を与えていた。
都会なせいか、最近カエルみてないです。小さいカエルは可愛いですけれど、幼い頃家の玄関の前に15cmぐらいのカエルが陣取っててえらく怖い思いをした経験があります。
カエル好きな研究者のおかげで、精子の動きの違いを発見。なるほど水中だとこのほうが合理的なのですね。面白い発見です。
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