2009年04月15日

エステサロンのホクロ取りでクレーム続出。

化膿、皮膚陥没、クレーター状に 苦情続出「ホクロ取り」手術

 ホクロは悪性でない限り取る必要はないが、美容の面から取りたいという人も多い。小さめのホクロなら、レーザーを照射して取ることができる。メスで切開するのに比べて痛みが少なく、簡単にできるイメージがある。ところが、エステサロンで受けて、皮膚が陥没し、やけどの状態になってしまったというトラブルが相次いでいる。

 国民生活センターによると、医療機関外でホクロを取り、皮膚が陥没したり、やけどの状態になったりする、という相談が1999 年4 月1 日〜2009 年3 月31 日の10年間で少なくとも47件寄せられた。09年4月9日に発表した。

内訳はエステティックサロンで起こったケースが39件、ホクロ取りクリームを使用し自己処理によるトラブルが8件。年齢別では30歳代が20人、20歳代が11人、40歳代が8人。10歳代もいる。美容目的でのホクロ取りは若い人に多いようだ。

静岡県の20 歳代女性は、エステでレーザーによるホクロ取り施術を3 回受けた。1か所1 回1000 円という安さが魅力だった。弱い照射の施術なので皮膚へのダメージは少ないと説明され、軽い気持ちで受けたが、ホクロ以外の部分がやけどのようになってしまった

 ホクロが取れるという広告を見てエステに行ったという東京都の50歳代女性。広告には「ビューティーサポートクリニック」と書いてあったが、医師はいなかった。オゾンを数回浴びる事でホクロが消えると言われ、施術を受けた。痛みが強く、2日後には皮膚が化膿してしまった。

 ホクロの大きさ、根の深さなどで除去方法が変わる。直径7ミリ以下のホクロの場合、レーザー光線を照射して取ることが多い。エステでやっているのは、このタイプがほとんどだ。大きく、根が深い場合は、メスで取り除き、縫合する。医療行為なのでエステでは行えず、美容外科、皮膚科医院や大学病院で実施している。

 「美容外科・皮膚科の評判・口コミ掲示板」には、美容外科でホクロ除去をしたが、結局失敗だったという相談がたくさん書き込まれている。

 愛知県の美容外科でホクロとシミをレーザーで除去したという30歳代の男性は、術後3か月経過したが、シミもホクロも大きさすら変わらない。こんな不満を09年4月10日に書き込んでいる。

 取った部分が「大きなクレーター状」になっている、という女性もいる。東京都の美容外科で顔のホクロを除去した。雑誌に「治療後すぐにメイクをして帰れる」とか、「お出かけ前に気軽に立ち寄れる」と紹介されていたので安心して治療を受けに行ったが、結果は散々。2か月後に結婚式を控えているが、傷跡が目立っていて「泣きたい状況」だ。書き込んだのは3月29日だ。

 保健医療機関「広尾皮フ科クリニック」の和泉達也院長は、

「ホクロにはいろんなタイプがあります。表面が隆起していたり、皮膚の奥深くに入り込んでいたり。状態に応じて施術方法を見極めなければなりません。ホクロの構造がわかっていないと、本来、施術はできません」という。エステでホクロ取りをやっているのを知り、驚いたそうだ。

 トラブルが多い原因については、「説明不足」を指摘する。

 簡単にホクロを除去できるというイメージがあるレーザーだが、実際は数回にわたって照射しなければならず、それでも絶対消えるとはいえない。時間が経ち再発する可能性もある。リスクの説明がきちんとされず、理解しないで受けてしまう人が多いようだ。



 エステでホクロ取りなんてやっていたんですね。驚きです。そりゃあ向こうは利益目的でしょうから、知識不足、説明不足は容易に想像できますけれど。

 そもそも医療機関でもホクロ取ってくれるのに何故エステにいくんでしょうか。形成外科の先生というのはまさにスペシャリストです。縫合1つとっても、通常の縫合とは比べ物にならないほど繊細な技術を持っています。ほくろ取りというと形成外科か皮膚科ですけれど、どちらにしてもほくろ除去のために良い選択をしてくれると思います。素人がレーザーで除去しようとしても対処できない領域、手を出さないほうが無難ですね。

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posted by さじ at 05:18 | Comment(0) | TrackBack(0) | 皮膚
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