脳の免疫細胞がほぼ1時間に5分の頻度で異常の有無に対して定期検査の働きをしていることを、自然科学研究機構生理学研究所(愛知県岡崎市)の鍋倉淳一教授(神経生理学)が解明した。1日発行の米神経科学学会誌電子版に発表した。
最新のレーザー顕微鏡で、マウスの脳の免疫細胞「ミクログリア細胞」(直径0・1ミリ)の働きを撮影した。神経のつなぎ目のシナプスに、50〜80分に一度、4分30秒〜4分50秒にわたって接触し、異常の有無を検査していた。先端を膨らませて接触する様子は、まるで医者が聴診器をあてるようだった。
脳梗塞や脳虚血などの異常があると、接触はシナプス全体を包んで1〜2時間と長くなり、精密検査の役割を果たしていた。異常時にはシナプスが再編成されたり、除去された。
鍋倉教授は「免疫細胞を刺激すれば、傷害を受けた脳の修復を早めたり、リハビリに効果的かもしれず、新しい治療法の可能性が出てきた」と話している。
人体って凄いです。
簡単に、何億年も前に生物が生まれて、進化を重ねて、今の人間がいるといっても、ホントありえないぐらい細かいメカニズムで動いているもんです。脳の極小の神経細胞を定期的に検診して、異常があったら再編成したり除去したりしてくれる細胞が、当たり前のようにいるんですよ。
ホント凄い。大興奮。(私だけでしょうか・・・)
確かにこの細胞を活性化することができれば、脳梗塞などの時に、すぐに再生することもできるかもしれません。期待の膨らむ研究です。