筑波大病院(茨城県つくば市)は、教授や准教授、研修医が臨床研修をする「地域医療教育センター」を水戸協同病院(水戸市)内に設置することを決め、24日に協同病院で記念式典を開いた。4月から約20人を常勤医として派遣する。
筑波大によると、国立大が研修のため教員を一般病院に送るのは全国初という。
大学病院の医師は専門が分かれ、専門外の患者を診察する機会が少ないため、何の病気か分からない患者を最初に診るプライマリーケア(初期医療)を経験させ、総合的な診療ができるようにするのが狙い。
協同病院は常勤医が平成13年の43人から23人に激減しており、医師不足解消にも貢献するという。
筑波大教授の渡辺重行センター長は「診療と教育を両立させ、全国でも有数の臨床研修病院にしたい」と話している。
WIN&WIN。
筑波大学側からしてみれば、大学病院の不利な点をカバーして研修医をより獲得しやすくなり、協同病院側としては人材が確保できる。双方にとってオイシイわけですね。
研修医が大学病院を選ぶときにネックとなるのが、軽症を診れない点や、疾患に偏りが出来てしまう点などです。大学病院は国内最先端の医療を提供できる反面、どこの病院でも対応できるような軽症患者に触れる機会は圧倒的に少なくなります。