群馬大医学部付属病院で05年11月に起きた生体肝移植時の医療事故で、医学部の検討委員会は27日、手術責任者の第1執刀医が経験不足だったうえ、経歴を誇張しており、不適切だったなどとする最終報告書の内容を公表した。執刀医は同病院のホームページに国内外で計620例以上の肝移植経験があると掲載していたが、調査の結果、確認できたのは37例だけだった。
同病院によると、いずれも当時50代だった妻が夫へ肝臓の一部を提供した際、執刀医の指示で妻に投与された血液凝固阻止剤が過剰だったため、術後に下半身まひとなった。
執刀医の男性は07年、委員会の調べに対し「国外では手術室には入ったがメスは握っていなかった」などと説明。国内でも120例以上の経験があると公表していたが、執刀記録が確認されたのは37例のみで、いずれも補佐的な第2執刀医の立場だった。第1執刀医の明確な基準はないが、ドナーと患者それぞれ30例の執刀を目安に総合的に判断するという。報告書は、手術を任せた担当教授にも「管理、監督責任がある」とした。
自分の業績を偽ってまでメスを握りたかった。しかしその結果取り返しのつかないことになった。
群馬大学は見直すべき点がまだまだありそうです。
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