京都大医学部付属病院(中村孝志・病院長)は31日、06年の死亡事故以来3年間自粛している脳死肺移植を再開する、と発表した。臓器提供があった時点で再開する。昨年6月に生体肺移植を再開したのに次ぐ。
同病院によると、京大医学部の「医の倫理委員会」が、現在の肺移植チームは安全な脳死肺移植を実施できるとして、3月13日に再開を承認した。先に再開した生体肺移植の4例を検討し、事故以前と比べ、肺移植チーム内でコミュニケーションが十分にとられて情報が共有されていることや、手術における各診療科の責任をはっきりさせていることが認められたという。
同病院では、06年3月に脳死肺移植を受けた女性患者が脳障害により死亡し、肺移植を自粛した。
本来なら最初から、問題があるのなら行うべきではありませんでしたが、十分改善されたとのことで再開。
問題を隠そうとせず、明確に改善することが大事ですね。各人の名誉やプライドよりも、何よりも優先されるのは患者さん自身であるということを再確認したうえで、前に進んでほしいと思います。
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