名古屋市立大大学院医学研究科のグループが、新しい発毛法の実験をした結果、脱毛症の9割の男性に効果があった。トウガラシなどに含まれる「カプサイシン」と豆腐などに含有される「イソフラボン」とともに、男性ホルモンの作用を抑える薬品を服用させた。
グループは、岡嶋研二教授、原田直明准教授ら。遺伝や男性ホルモンの影響による男性型脱毛症の22人に6カ月間、カプサイシン6ミリグラムとイソフラボン75ミリグラムと同時に、男性型脱毛症の治療で使われるプロペシア1ミリグラムを服用してもらった。20人で薄毛部分に発毛が見られた。このうち12人は薄毛部分の7−8割に一目で毛が増え始めたことが分かった。
グループは、これまでの研究で、カプサイシンとイソフラボンを5カ月間取り続けると、体内で「IGF−1(ローマ数字の1)」と呼ばれるタンパク質が増え、髪のもととなる毛母細胞を刺激。薄毛男性の75%に発毛効果があることを実証していた。
一方、プロペシアによる治療は、人によって効果が分かれ、これまでの研究では、1年間投与しても効果があるのは58%だった。
岡嶋教授らは既にカプサイシンとイソフラボンのサプリメントを開発。飲用していた男性が、たまたまプロペシアを飲み始めたところ著しい効果が見られたため実験を始めた。
2003年、カナダの研究者により「プロペシアは毛根に毛母細胞を活性化させるIGF−1(ローマ数字の1)が増えていないと効果がない」とする研究があり、岡嶋教授らがIGF−1(ローマ数字の1)の研究と組み合わせることで、発毛効果を実証した。
岡嶋教授は「食品成分と薬の併用で男性型脱毛症がほぼ完治する時代になる」と話している。
大阪大大学院医学系研究科の板見智教授(皮膚科学)の話 サプリメントが医学的効果の認められたプロペシアの効果を補強するという点でユニークな研究だ。まだ観察期間が短く、症例数が少ないのでさらに研究が必要だろう。
カミの薬、プロペシアの効果を補助する、イソフラボンとカプサイシンのコンビネーション。
日本人の薄毛を著しく改善する3種併用療法となるかもしれません。
関連
医学処:ハゲには内服薬が効く!カミの薬「プロペシア」
医学処:他人の頭皮細胞を特殊な技術で患者に移植する毛髪再生法
医学処:わかめを食べると本当に髪の毛は生えるのか?
とくに私の場合は、米国経由のロレアルさんを使うと俄然、ふっくらとします。
毎日新聞 3月20日(火)2時2分配信
名古屋市立大は19日、老化防止研究などの論文に改ざんや捏造(ねつぞう)があったとして大学院医学研究科の原田直明准教授(44)を懲戒解雇、監督責任者として岡嶋研二教授(58)を停職6カ月の処分にした。名市大の調査専門委員会によると原田准教授は熊本大研究生時代(05年)の1本を含む計8本の論文で過去の実験画像を新しいものとして使ったり、画像に手に加えたという。原田准教授は「論文作成中に、仮に作成したものを誤って使ってしまった」と説明しているが、調査委は信用できないと判断した。
監督の教授停職 岡嶋教授が責任著者を務めた論文19本で画像に手が加えられたり、他の実験画像の流用が判明した。調査委議長の今川正良副学長は「岡嶋教授の不正関与を裏付ける証拠はなかったが、本人が不正に気づいていなかったとは考えられない」と述べた。
処分された2人は育毛や老化防止、認知症予防に役立つ物質を研究。学外から指摘があり、昨年3月から調査委が調べていた。戸苅創(とがり・はじめ)学長は「研究機関としてあるまじきことで大変遺憾。早急に再発防止に努めたい」とのコメントを発表した。【河出伸】