山梨県甲斐市の甲府地区消防本部西消防署(金丸俊明署長)の救急隊が、心肺停止状態の甲府市内の男性患者(60)を、受け入れ要請していた病院とは別の病院に誤って搬送し、約10分遅れで受け入れ要請した病院に転送していたことが分かった。
男性は転送先で死亡が確認された。誤送先の病院には受け入れを要請しておらず、同本部などで死亡との因果関係や転送判断について調べている。同署は男性の家族に謝罪した。
西消防署の発表によると、7日午後8時1分に男性の家族から119番があった。男性のかかりつけ医がいる山梨大付属病院(山梨県中央市)が受け入れを承諾したが、隊長は運転手に搬送先を伝えず、運転手は心肺停止患者を運ぶことの多い県立中央病院(甲府市)に向かった。救命措置をしていた隊長は到着後、誤りに気付き、約7キロ離れた山梨大付属病院に搬送し直した。その結果、同病院に直接行くより約10分遅れた。
県立中央病院に受け入れ要請をしなかったことについて、西消防署の乙黒広道副署長は「隊長は『頭が真っ白だった』とする一方、山梨大付属病院に搬送する方が早いと考えたと説明している」とした。
慣れのようなものでしょうかね。忙しい救急隊からするとまぁこのような事故が起こってしまう状況も分からんでもないですが。
こういう事故を0にするためにも、確実に搬送先をすぐにダブルチェックできる工夫があるといいですね。運転席に表示するとか。