経済情勢の急激な悪化で働き盛り世代の自殺が増える恐れがあるとして、県は予防のための「睡眠キャンペーン」を展開する。新聞、テレビCMなどを通じ、自殺の前兆となる不眠を見逃さないよう呼びかける。
国内の自殺者は年間3万人を超え、県内でも2007年の自殺者は804人に上った。ここ10年は年間700〜800人台で推移し、交通死者の3〜4倍に上る。
自殺の原因の半数を占めるとされるうつ病では、寝付きが悪い、朝早く目が覚めるなどの症状が2週間以上続く不眠がほとんどに見られる。
県はこの不眠に注目し、昨年2、3月、不眠への注意を呼びかける広報CMをテレビ、ラジオで放送した。
06年度から、富士市をモデル地区に指定し、うつ病を早期発見する事業を全国に先駆けて展開している。
県は不眠やうつ病への関心を高めようと、昨年放送したCMを10日から3月24日まで再放送するほか、新聞や地域FMで広報し、市町の窓口やハローワークなどで小冊子を配布する。
県医師会に協力を求め、かかりつけ医から精神科医への治療につなげる紹介体制作りも目指す。
新年度から、自殺予防対策の窓口となり、情報の収集や発信を行う「県自殺予防情報センター」を県精神保健福祉センター(静岡市駿河区有明町)に開設し、非常勤の自殺対策調整員を1人配置する。こうした自殺対策費として新年度予算案に約1800万円を計上した。
県精神保健福祉室では「眠れているかどうかは家族や職場などでも分かりやすい。まず不眠に気づいてもらうことが重要」としている。
うつ病の場合、周囲の人が気づきやすい自殺の兆候というと凄い不眠、ですね、やはり。一日の睡眠時間が極端に短かったりします。眠れないのはやはり辛いもの。適切な対処をすることが大事です。ヤバイなと思ったら気軽に病院へ。きっと助けになってくれるはずです。
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