2009年03月10日

映画「ジェネラル・ルージュの凱旋」で救命救急を観る。

 映画「ジェネラル・ルージュの凱旋」を観てきました。

 この映画は「チーム・バチスタの栄光」の続編です。原作では間に「ナイチンゲールの沈黙」が入るんですけれど、映画化されたのは第三弾の本作。

 チームバチスタの栄光は、ほとんどミステリー仕様となっていて、しかも「原作は面白いけれど映画はツマラン」という意見が圧倒的です。何故あの出来で、ジェネラル・ルージュの凱旋の直前にテレビ放送したのか。逆効果なのではないかと懸念していました。

 その予感は見事的中し、どうやら劇場の入り具合は案外良くないようです。私が行ったときも半分近くしか入っていませんでした。

 しかし・・・この映画は是非観てほしい、強くそう思うほどに面白い作品です

 もうね、久々に「邦画なのに面白い」と思いました。好き嫌いせず結構映画は観るほうなんですが、最近の邦画の不作っぷりには辟易としていて、この「ジェネラルルージュの凱旋」も全く期待せず(しかも「チームバチスタの栄光」を観ていたせいもあって)観にいったんですが、驚くほど面白い。

 原作ファンでも多分映画のほうが面白いと感じるんじゃないでしょうか。私は原作では「チームバチスタの栄光」が一番面白いと思いましたけれど、「ジェネラルルージュの凱旋」で伝えたいことが結構見事に映画化されてるかなと思います。

 この「ジェネラルルージュの凱旋」は、バチスタとは異なりミステリー色はほとんどありません。医療ドラマです。映画オリジナルの殺人事件はありますが、事件の真相などどうでも良いのです。ただひたすらに、救命救急をテーマにしたお話です。

 何といっても「ジェネラル」こと速水を演じる堺雅人の演技が凄すぎる。後半の救命救急のシーンでは何でか分かりませんが泣きそうになりました。感動シーンではなく、救急シーンで。ああ、ネタバレになりそうなので深くは言えませんが、邦画なのに、ここまで救急のシーンを迫力ある絵で描いているのも凄いし、その中心たるジェネラルの怪演っぷりが凄くて。

 チームバチスタの栄光とは切り離して、単体で面白い映画だと思います。前編みていなくても(前編みていないほうが)楽しめる映画だとも思いますので、是非ご覧下さい。ホント堺雅人には痺れます。ファンになるぐらい。

 舞台はどうやら埼玉医大や岐阜大学病院のようですね。とても綺麗な病院です。医療監修も力をいれているのか、ドレープのかけかたとか以外ではおかしな点は見当たりませんでした。「ジェネラル」の、リズムの取れた心臓マッサージは必見です。

 「ジェネラル・ルージュの凱旋」、全国劇場で公開中。マイケルムーアの「SiCKO」以来の超オススメ映画です。

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posted by さじ at 09:06 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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