慢性骨髄性白血病に第一に用いられる治療薬グリベック(一般名メシル酸イマチニブ)が効きにくい患者らに対する2種類の新薬が先月、承認された。
タシグナカプセル(同ニロチニブ塩酸塩水和物)とスプリセル錠(同ダサチニブ水和物)の2薬。この病気の患者は約8000人と推定されているが、そのうち2割の患者にはグリベックの効果が不十分だったり、副作用が強くて服用継続が難しかったりする問題がある。今回承認された二つの薬は、そういった患者にも有効性が高いとされる。
血液内科の疾患に使える薬というのも、日本では他の国に比べて承認されているものが少ないのが問題ですかねぇ。白血病の患者さんにとっては、命と直接かかわりのある「治療法」なだけに、もっともっと早く承認してもらいたい、という気持ちはあると思います。
命を救う可能性を秘めた薬・・・もちろん副作用の面とか、問題はいろいろあると思います。何でもかんでもすぐに承認していてはとてつもない被害が出るかもしれません。過去そういう事例はありました。ですが、今は患者自身が決断できる時代です。選択肢が広がることは悪いことではない、少なくとも半年、1年の命と宣告されている人にとっては。
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