感染者の過半数が死ぬエボラ出血熱のワクチンを、河岡義裕・東京大医科学研究所教授(ウイルス学)らが開発した。マウス実験で効果を確認した。これまで対処しようのなかった感染症だが、拡大を防ぐ可能性が出てきた。米専門誌ジャーナル・オブ・バイロロジー電子版で発表した。
研究チームは昨年、ウイルスが自ら増殖するのを担う遺伝子を除去するのに成功した。接種しても重篤化を避けられる可能性が出てきたため、このウイルスをワクチンとして使うことができるのかをマウスで試した。
ワクチンを接種せずに感染させたマウス10匹は6日後にすべて死んだが、接種したマウス15匹は、健康なマウス3匹と同じように2週間以上生き続けた。
エボラ出血熱は1970年代からアフリカ中央部で発生した。発熱や吐血などの症状が表れ、致死率は65%と高い。日本での感染報告はない。
ウイルスは他の生物に寄生して生存するが、エボラ出血熱のウイルスは共存している生物も不明だ。研究は遅れ、ワクチンや効果的な治療法はなかった。河岡教授は「医療従事者や研究者がワクチンを必要としている。今後サルで実験し、早期実用化を目指したい」と話す。
確かに、ウイルスは何かの生物と共存しつづけないと生きられないはずなのに、その共存対象となる生物がいまだに不明、というのは怖いですね。
しかし東大の河岡教授、見事にエボラ出血熱のワクチン作成に成功、と。素晴らしい功績です。アフリカの感染者への投与が実現すれば多くの人が助かることでしょう。
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感染場所が目などなら5個ほどで
発症するとか。
ザイール株では致死率89パーセント、
レストン株では人に感染しなかったが
サルが空気感染したとの事。
ワクチンを作った先生はノーベルとか
そういう次元でなく、世界の多くの人の
救世主ですね。