2009年02月21日

ネットで見た最新レーザー手術をすぐに導入して命を救う。

CNNが伝えた機器でレーザー手術、青年の命救う

 米ノースカロライナ州でこのほど、最新式のレーザーメスを使った脳腫瘍の手術が成功し、1人の青年の命が救われた。担当医は3日前にこの機器をCNNのニュースサイトで知り、急きょ取り寄せたという。

 患者はブランドンさん(19)。昨年12月に激しい頭痛と意識の混濁を起こし、同州ウェークフォレスト大の救急センターへ運ばれた。検査の結果、脳の中央部に非常に大きな腫瘍があることが判明。担当の神経外科医、トーマス・エリス博士は2日後、6時間にわたる手術を行ったが、除去できたのは腫瘍の約2割にすぎなかった。

 「腫瘍の組織は非常に硬く、切除しようとしても5分でメスの刃が鈍くなってしまうほど。メスを何本も取り替えたが、完全に取り除くことは不可能だった。15年の手術経験で最も手ごわい腫瘍だった」と、エリス博士は振り返る。

 残された道は放射線治療と思われたが、これほど大きな腫瘍ではそれも難しい。落胆のうちに帰宅したエリス博士がいつものようにCNNのサイトを開くと、医療ページの見出しが目に飛び込んできた。軍事用の技術を活用して、精度の高い二酸化炭素レーザーメスが実用化されたというニュースだった。

 マサチューセッツ州ボストンのオムニガイド社が昨年9月に発売した「ビームパス NEURO」は、正確な操作が可能なペン型の機器。脳や神経などでこれまで手術が困難だった位置でも、周囲の組織を傷つけずにレーザーをあてることができ、実際に成功例も報告されているという。

 エリス博士はその夜のうちに、記事で紹介されていた神経外科医に連絡。この医師からオムニガイドを紹介され、事情を話した。「72時間後には、ビームパスが送られてきた。同社から派遣された医師の説明で、使い方はすぐに分かった」と、同博士は語る。

 レーザーメスによる再手術は翌日に行われた。4時間後には、残っていた8割の腫瘍がすべて取り除かれ、ブランドンさんはその日のうちに食事ができるまでに回復した。再発の可能性には注意する必要があるが、術後の経過も順調だという。

 「新たな機器の登場で、脳神経外科の手術現場は今後大きく変化するかもしれない。いずれにしても、こうやって困難を乗り越え患者を救うことが、われわれ神経外科医の生きがいだ」と、エリス博士は話している。



 さすがアメリカって感じのスピードですね。日本じゃ無理なんだろうなぁ、こういうのは。

 まぁ病院ごとに得意不得意があるのは日本も同じですけどね。大学病院Aから大学病院Bに患者さんを紹介することなどザラです。基本の医学は全国共通ですが、やっぱり最先端にいけば、バラつきがあるのはしょうがないことです。

 日本ではこういうリベラルさはあまりよく思われないかもしれませんねぇ。このアレも、すぐに送られたからといって実際に患者さんに使うとなると普通は躊躇してしまうものだと思います。日本人の死生観には合わんかもしれません。

 でも命が助かるんだったら、、、


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posted by さじ at 00:57 | Comment(0) | TrackBack(0) | 脳神
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