2009年02月15日

歯神経を抜かずに痛みを除去する再生治療を開発する。

<歯神経抜かず痛み除去 愛院大などが再生治療法>

 愛知学院大歯学部(名古屋市)の中村洋教授らのグループが、国立長寿医療センター(愛知県大府市)の中島美砂子室長と共同で、傷んだ歯髄(歯神経)を抜かずに元通りにする新たな治療法を開発した。これまでは、歯髄を取り除くしか治療法がなかった。

 中村教授らによると、患部に「MMP3」という酵素を適量塗り込むと、血管が再生して歯髄がよみがえる。ラットを使った動物実験では、1−2日で再生が始まった。虫歯そのものは治らないが、虫歯が歯の中心にまで達し、熱い物や冷たい物がしみる「歯髄炎」に効果がある

 中村教授らは、傷ついた歯髄内にMMP3が多く分泌されていることを発見。「再生能力があるのでは」と予測し、治療への応用を考えついた。

 ひどい虫歯では、歯髄を取り除く治療が多く行われているが、歯の感覚がなくなるため再び虫歯になっても気づかず抜歯に至る可能性が大きかった。

 こうした抜歯を減らすことで、医療費の抑制につながる可能性もあるという。

 研究チームは2007年から動物実験に着手。研究は、内閣府から先端医療開発特区(スーパー特区)に選ばれており、人体に対する安全確認など課題をクリアした上で、実用化を目指している。

 歯髄に詳しい東京医科歯科大大学院の須田英明教授(歯髄生物学)は「生涯を自分の歯で過ごせる可能性を高める発見。画期的だ」と評価している。



 歯の研究は歯科医苦手な人にとっても朗報です。将来的には神経の再生とか、歯まるごとの再生とかも可能になるのかもしれません。
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posted by さじ at 03:12 | Comment(0) | TrackBack(0) | 歯科
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