米ハーバード大学の研究チームは安全性の高い新型万能細胞(iPS細胞)を作製することにメドをつけたと、24日に都内で開いたシンポジウムで発表した。細胞をがん化する恐れがあった遺伝子は使わず、化合物だけでiPS細胞を作る。再生医療への実用化を後押しする成果だ。
研究チームは、京都大学の山中伸弥教授らがiPS細胞を作るときに使った3つの遺伝子を置き換えられる複数の化合物を発見。マウスのiPS細胞を近く作製して効果を確かめる考え。作製効率も遺伝子より上がる可能性があるという。
iPS細胞の再生医療への応用では、遺伝子を使うと細胞ががん化する可能性が指摘され、新しい作製方法の開発が課題だった。日本も含めて各国のチームが安全性の高い化合物によるiPS細胞作製研究を進めていた。
遺伝子すら使わずにiPS細胞の作成に成功。
がん化しないiPS細胞づくりは、再生医療として臨床応用するためには絶対に必要なものですからね。
わずかな間に世界中で加速するiPS細胞研究ですが、2009年も飛躍的に発展しそうです。
関連
医学処:iPS細胞の品質の安定化に成功したアメリカMIT
医学処:がん化する危険のない、新世代iPS細胞誕生。
医学処:iPS細胞を肝臓に注入して血友病を治療する。