一流の芸術はどのようにして生まれるのか?東京芸術大学(宮田亮平学長)と理化学研究所(野依良治理事長)は、第一線で活躍する芸術家の脳の活動を詳しく調べる共同研究に乗り出す。芸術と脳科学という全く違う分野の専門機関が連携して研究するのは珍しく、教育手法などへの応用が期待されている。
テーマは「独創的なアイデアがひらめく瞬間に脳はどんな活動をするか」「進化の過程で芸術や音楽は、どのようにして生まれたのか」「作品を鑑賞する脳の活動は、専門家と一般の人でどこが違うか」など。
年度内の協力協定締結へ向けて最終調整中で、東京芸大の研究者有志が作る研究会「芸術する脳を考える会」(代表=米林雄一教授)を中心に、理研の脳科学総合研究センターと多角的に研究を進める。
脳波のほか、磁場をかけて脳を外部から透かし見る磁気共鳴画像(MRI)やコンピューター断層撮影法(CT)、光トポグラフィーを使い、脳が実際に活動する様子を観察。今まで定義することが難しかった「美」や「いやし」「感動」といった人間の感性に及ぼす芸術の効果も探る。成果は将来の創作活動や教育に生かしたい考えで、脳科学に裏付けされた新たな表現方法や芸術の創出を目指す。
いくら受験勉強をしても才能のない人は入れないといわれる東大以上の超難関大学「東京芸術大学」と、医学研究のトップ、理化研のコラボレーション。
まあ絵をみてもピンときたことのない上に、自身で絵をかくと幼稚園児以下という私が言うのも何ですけど、芸術ってのはもう才能の領域だと思うんですよね。ある程度までは訓練で何とかなっても、偉大な芸術家というのはもう才能の領域。脳が違うんだと思います。
そういう人が学業で芳しくなくても、社会で保護して一流の芸術家に育てることも、今後必要なことだと思いますね。同様に、受験勉強なんてふるわなくても、いい臨床医になる能力やモチベーションをもってる人が埋もれてしまうのは非常に残念ですな。なんとかして拾い上げるシステムを作ってほしいものです。
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