NASAの計画によるとあと数年で人類は月に有人基地を建設することになるという。そうした宇宙時代では果たしてどのような宇宙食が用いられることになるのだろうか?
国際宇宙ステーションではコーヒーからいなり寿司まで極めて豊富な料理を味わうことができるが、そうした宇宙食は100%、地上から運んできたもので、宇宙で生産可能なものは含まれていない。
月面基地を作ったとしてもロケットで高額な費用をかけて地球から宇宙食を運び続ける必要があるがあるのだろうか?
そのような疑問に対して北京航空航天大学のHong Liu博士は学術専門誌「Advances in Space Research」に「豊富なタンパク質、飼育の容易性などから蚕こそ、宇宙食としてうってつけの食料だ」と述べて食料としてのカイコ(蚕)の有効性を強調している。
奇しくも同じ学術専門誌には2007年に日本人研究者によって、カイコ、スズメガ、シバンムシ、シロアリなどの昆虫が栄養素の観点から宇宙食として最適とする論文も掲載されていた。
その日本人研究者によると「昆虫は生物学上、エビ、ロブスターなど一般的に食用にされているカニと非常に類似しており、昆虫の味もエビ、ロブスターなどと非常に類似している」と述べていた。
日中の研究者から宇宙食としてお墨付きをもらった格好となるカイコとなるが、本当においしいのだろうか?
昆虫って羽化したりしますよね。そのために自分の身体の成分を使って、サナギになったり、身体の構造を変えたりするのって、そうとうエネルギーを必要としそうですから、栄養の面でみたらかなり豊富そうだってのは分かります。
しかし見た目がどうもね。
よくジャングルみたいなところに日本人が行ってゲデモノを食べるような番組がありますけれど、あれで「生きた幼虫」を食べた人は往々にしてジューシーだといいますよね。やはり見た目とは裏腹においしいんでしょうね。
でも見た目が。損。
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