東京大学の岩倉洋一郎教授らは腸内などの粘膜が細菌の感染を防ぐ仕組みを解明した。体内にある「インターロイキン17F」と呼ばれるたんぱく質が細菌の活動を抑えていた。感染症を防ぐ新しい薬になる可能性がある。研究成果は米科学誌「イミュニティ」(電子版)に16日掲載した。
このたんぱく質は黄色ブドウ球菌などが感染すると、免疫に関係する細胞や腸の上皮細胞から作られ、抗菌作用を持つ別の物質が作られるのを促していた。マウスの実験で効果を確認した。
インターロイキンは複数の種類があり、これまでリウマチ治療薬などとして実用化している。今回働きを突き止めたたんぱく質は炎症反応は起こさないため、病気などで体力が落ちて免疫力が低下したときに細菌の感染を防ぐ薬になると期待される。
粘膜は主に抗体が免疫システムを担っているのかと思っていました。インターロイキン17Fといったサイトカインもその免疫に関与していると。
2009年もたんぱく質関連の研究が発展しそうです。この分だと十数年後に一気に治療法が増えたりするんじゃないですかね。そうなると嬉しいんですが。
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