日本人の全遺伝情報(ゲノム)を解読するプロジェクトが、産業技術総合研究所(茨城県つくば市)を中心に2009年から本格的にスタートする。
今後3年間をかけ、日本人特有の病気やルーツなどの解明に役立てる。
プロジェクトは、日本人で最も標準的な白血球の型を持つ男性1人を選び、生命の設計図を構成する4種類の物質(塩基)の配列を解読し、外国人と比較する。外国人とのゲノムの差のデータを蓄積すれば、日本人に多い病気の解明、体質にあった薬の開発や投与法を突き止めることが可能になる。プロジェクト代表者の平野隆・同研究所主幹研究員は「人種間のゲノムの違いは約0・1%と考えられていたが、実際はその10倍以上の差がある。日本人がどのように形成されたかもわかる」と話す。
例えば同じ病気であっても、日本人と欧米人では症状が異なったり、治療法に差が出たりします。
アメリカで開発された薬であっても日本人にはあまり効かなかったり、副作用が出たりするといった不確定要素の解明のためにも、この遺伝子情報を解明するプロジェクトには大きな意義があります。
医学処:人工DNAの合成に成功する。
医学処:日本人を遺伝子で分けると本土型と琉球型に大別できる。