胆振管内むかわ町の国保穂別診療所の常勤医三人全員が、来年三月末の退職を申し出た。後任の医師確保の見通しはなく、四月から医師が不在となる可能性もある。同診療所は、前身の町立穂別病院の規模を縮小し、年中無休の二十四時間診療に取り組むなど、地域医療のモデルケースとして全国から注目を集めたが、緊急性のない軽症患者による“コンビニ受診”の横行など過重労働が、全員退職という非常事態を招いた。
「地域医療を支えるのは使命と思っているが、限界を感じた」
一九九八年から、前身の町立病院を含めて勤務してきた一木崇宏診療所長(44)はこう話す。
一木所長は一月から夕張市の医療法人財団「夕張希望の杜」に移籍する。当面、三月までは派遣医師の形で勤務を継続するが、残りの医師二人も三月までに退職することになり、住民に激震が走った。
退職の理由は過重労働だ。同診療所は二〇〇五年に六十三床の町立病院を十九床に規模縮小。一方で、常勤医三人が訪問診療や時間外診療など従来の医療サービスを維持しつつ、一木所長が住民向けの出前講座を開くなど地域と密着した医療活動が先進事例として道内外から視察が相次いでいた。
しかし、医師三人が交代で行う夜間診療は、自宅待機で急患に対応する形を取ったが、呼び出されない日はなく、睡眠は数時間しか取れず、翌日、寝不足で日常の診察をする日が続いた。さらに症状が軽くても夜間や休日に来院する“コンビニ受診者”が多いことも医師を追い込んだ。
一木所長は「精神的に参った。このままでは地域医療を継続できないことを住民に考えてほしかった」と打ち明ける。
むかわ町は一木所長らの意向を踏まえ、一月から時間外診療の原則廃止を決定した。また、見通しは立っていないものの、後任医師は一木所長が移籍し、地理的にも比較的近い「夕張希望の杜」に派遣を要請する考えだ。
むかわ町は、旧鵡川町と旧穂別町が合併して〇六年三月に誕生。旧穂別町長時代に診療所化を決断した横山宏史副町長は「医師への気配りや(医師の不満を受け止める)アンテナがなかった」と反省する。山口憲造町長は「今後の医療を考えるいい機会」と受け止めている。
町全体を挙げて自業自得!
医師への気配りがなかった、と認めるところは潔いのですが、実際に町民全員は反省してるんでしょうか。町で、急患なんてそんなないはずなのに、「呼び出されない日はなかった」とは大変恐るべきことです。その日の日中に行く、もしくは朝まで我慢する、ということが本当にできなかったんでしょうか。
医師を無下に利用するだけの町なんぞに、地域医療など根付くはずもありません。むしろ、それでも頑張っていたこの3人の常勤には非常に立派。
全国の、町全体で地域医療について考えているようなところをリストアップすることって出来ないんですかね。ここはこういう風に考えています!って。そういう町で、地域医療をやりたいという医者は多いのではないでしょうか。
医学処:勤務医の負担を考える良識ある地域に小児科医が進んで赴任する
医学処:帰ってきた村上智彦医師。夕張市で予防医学に尽力。
好きでコンビニ受診をやってる訳じゃないのを分かってほしいです。身勝手かもしれませんけど。
コンビニ受診にも当たらないかと。
現実のコンビニ受診とはもっと恐るべきほど軽症なものばかりですよ。下痢が続くとか、腰が痛いとか、37度の熱が続くとかね。
今はネブライザーがあるし喘息も大分落ち着いて来たので夜中の受診はなくなりました。
人によってはその「必要なとき」の閾値が低い人もいるようなので…