2008年12月31日

免疫抑制剤が効かない移植患者に、抗がん剤ボルテゾミブを使う

抗がん剤「ボルテゾミブ」、臓器移植の拒絶反応抑制に効果

 通常の免疫抑制剤が効かない臓器移植患者に抗がん剤「ボルテゾミブ(bortezomib)」が有効であることが分かったとする研究結果が、27日の米学術誌『トランスプランテーション(Transplantation)』に発表された。

 米オハイオ(Ohio)州シンシナティ大学(University of Cincinnati)の研究チームは通常の免疫抑制薬が効かずに拒絶反応が起きた腎臓移植患者6人にボルテゾミブを投与した

 その結果、患者全員の拒絶反応が治まって臓器の機能が改善され、抗体レベルも長期にわたって低下し、少なくとも5か月間にわたり拒絶反応の再発を抑えることができた

 論文の共著者の1人、同大学のスティーブ・ウードル(Steve Woodle)氏は、「この結果は臓器移植と自己免疫疾患に重要な影響をもたらす」と述べている。研究チームは、今回の予備的な結果を発展させるため、現在4件の臨床試験を行っている。

 ボルテゾミブは副作用の予測と管理が可能である上、毒性もほかの抗がん剤よりもはるかに低いことが分かっている。



 ボルテゾミブ、多発性骨髄腫の治療薬であるベルケイドのことです。

 ベルケイドはプロテアゾーム阻害薬といって、プロテアゾームの機能を阻害して、異常なたんぱく質を増やし、がん細胞を死に追いやります。

 プロテアソームは正常細胞にもあるので、ベルケイドによって正常細胞が障害を受けることは十分考えられます。実際、ベルケイドには、強い副作用が報告されています。本来は多発性骨髄腫のような血液がんの状態に用いられるものですが、確かに免疫抑制のために用いるのも、理にかなっているわけです。白血球を攻撃することができるわけですからね。


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posted by さじ at 06:29 | Comment(0) | TrackBack(0) | 薬理
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