2008年12月29日

妊娠初期に葉酸サプリを使うと乳児の呼吸器疾患リスクが上がる

妊娠初期の葉酸摂取が乳児の呼吸器疾患を増大

 母親が妊娠初期に葉酸を摂取すると、出生した乳児の呼吸器疾患リスクが増大する可能性がノルウェーの研究により示された。葉酸は、先天性欠損(birth defect)リスクの軽減のために摂取が推奨されており、葉酸強化小麦粉が利用されている国も多い。

 今回の研究では、ノルウェー母子コホート研究(Norwegian Mother and Child Cohort Study)の参加者の一部で2000年から2005年の間に出生した小児3万2,000人強のデータを検討。母親は、出産前および出産後のいくつかの時点で食習慣およびサプリメントの利用(葉酸を含む)について調査を受けた。

 その結果、他の因子について調整してもなお、母親が妊娠初期の3カ月間に葉酸サプリメントを使用していた乳児は、生後18カ月までに喘鳴や呼吸器感染症にかかる比率がほかの乳児に比べてやや高かったほか、呼吸器感染症の治療のため入院する比率が24%高いこともわかった。この研究は、米医学誌「Archives of Disease in Childhood(幼年期疾患)」オンライン版に12月3日掲載された。

 研究グループによると、葉酸をはじめとするビタミン類はメチル化と呼ばれる生化学的プロセスに影響を及ぼし、遺伝的活性を変化させる。メチル化が免疫系や呼吸器疾患へ及ぼす影響に関する総合的な研究は実施されていないが、最近、メチル化が特定の免疫T細胞の発達に重要な役割を演じており、幼年期の気道炎症に影響をもたらす可能性があることを示す証拠が増えているという。マウスの研究では、妊娠初期に高濃度の葉酸や類似する物質を投与すると、仔のアレルギー性喘息リスクが増大することが示されている



 へぇー。これは・・・。

 あ、でも妊娠初期か。葉酸が必要なのは、妊娠前から、ですからね。若い女性はサプリとかではなく、毎日定期的に葉酸を摂取するよう心がけないといけないわけです。

 妊娠して、初期に葉酸のサプリなどで摂取すると案外よろしくない、のかもしれません。可能性があるだけですし、確定的なこととしては葉酸がないと胎児に重大なリスクを負う可能性があるということですので。

 毎日食事で葉酸をとるよう心がけること、ですかね。

医学処:脳血管障害や二分脊椎を予防する、葉酸を積極的に摂ろう。
医学処:若い女性と中高年は葉酸を積極的に摂取しよう。
医学処:「妊娠の心得11か条」から、妊娠や出産について学ぼう
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posted by さじ at 03:54 | Comment(0) | TrackBack(0) | 小児
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