米国では、小児の便秘の治療にかかる年間の医療コストが、喘息および注意欠陥多動性障害(ADHD)に匹敵するほどの高額に上ることが、米ネイションワイドNationwide小児病院(オハイオ州コロンバス)の研究により明らかにされた。
今回の研究では、2003〜2004年に便秘の診断または下剤の処方を受けた18歳未満の小児のデータを分析。その結果、小児の便秘により、年間の医療コストが39億ドル(約3,450億円)増加していることが判明した。この知見は、米医学誌「Journal of Pediatrics(小児科学)」に2009年初頭、掲載される予定。
小児の便秘の罹病率およびコストがこれほど高いにもかかわらず、公衆衛生活動において便秘はあまり注目されていないと研究グループは指摘している。「便秘はさほど危険な疾患ではないと考える人が多いが、小児の便秘は生活の質(QOL)を大きく低下させることがわかっている。便秘による毎日の苦痛が情緒面に大きな影響を及ぼすことも多く、小児とその家族の全般的な健康および快適な生活に影響することもある」と、研究を行ったCarlo Di Lorenzo博士は述べている。研究グループは、今回の知見により小児の便秘に対する認識が高まり、早期治療につながることを期待している。
同病院のHayat Mousa博士によると、多くの場合、小児の便秘は食生活や行動の改善によって予防ないし改善できるという。「親が子どもにトイレの習慣について教え、少なくとも2日に1回は排便があるようにする必要がある。軽度の便秘にはプルーン果汁やリンゴ果汁、繊維質の豊富なシリアル、市販の小児用便軟化剤や下剤が有用だが、症状が続く場合は医師に相談する必要がある」と同氏は述べている。
そんなに深刻なんでしょうか。小児での便秘ねぇ。
これって日本ではどうなんでしょうね。なんというか、食生活の違いもあるかもしれませんね。ああでもアメリカの子供のほうが食物繊維摂ってるんですかね。コーンフレークとかシリアルとか。
でも完全なる日本食のほうが圧倒的に体によさそうですからねぇ。
医学処:腹膜炎を便秘症と誤診し、賠償2000万円
医学処:便秘薬の酸化マグネシウムは高マグネシウム血症の副作用がある