さまざまな細胞に変化できる「新型万能細胞(iPS細胞)」を作った京都大学の山中伸弥教授は25日、文部科学省の会合で、今年のiPS細胞研究の国内外の進み具合を振り返り、「1勝10敗くらいで負けた」と語った。
その上で「日本の研究者ネットワークの推進が必要」と強調した。
山中教授が世界に先駆けて作製を発表したiPS細胞について、文科省は今年45億円の研究費を投入したが、今年主な科学誌に載った国別のiPS細胞関連の論文数は日本が1本、米国が8本、ドイツが1本だった。
山中教授は、米科学誌サイエンスが今年の研究成果の1位にiPS細胞関係を選んだことに触れ、「評価されたのは、アメリカのハーバード大が病気の患者の皮膚などからiPS細胞を作製した成果。国から大きな研究費の支援を受けている日本の研究者はふがいない」と述べた。
発見したイニシアチブよりも、応用で先を越されてしまいましたね。
しかも今回は資金も豊富だったというのに。山中教授がふがいないとおっしゃる気持ちもわかります。
なんか、いつもと逆のパターンですね。アメリカが開発して、日本がそれを応用してより質の良いものを作っていく、というのとは。
しかしまだまだ遅れているわけではありません。臨床応用のためにもお互いライバル意識を刺激して、頑張ってもらいたいところ。