近畿中国四国農業研究センター(福山市)総合的害虫管理研究チームの世古智一特命チーム員らが、飛行能力を持たないテントウムシを安定的に繁殖させる技術を開発した。飛べないことで個体の行動範囲が狭まり害虫のアブラムシを効率的に食べるため、農作物被害の軽減に向けた実用化が期待される。
世古特命チーム員らは、福山市で採集したナミテントウの成虫80匹を交配。飛行能力の低い個体を選んで交配を繰り返した結果、約25世代でほぼすべての個体が飛ぶ力を失った。
このテントウムシを露地ナスの栽培地に60匹放して定着率を見たところ、通常のナミテントウは翌日にはほとんどいなくなったのに対し、飛ばない個体は2週間後も2割以上がとどまった。
通常のナミテントウを放った栽培地では1カ月後、アブラムシの数がナス1葉当たり30匹ほどに達していたが、飛ばない個体のケースではほぼゼロ。キュウリのハウス栽培でも同様の結果だった。
そういえば最近、天道虫って見てないですね。昔は、いえ私が小学生のころは、知らぬ間に腕や肩に止まっていたものですが・・・。
これは遺伝子操作などを行っているわけではなく、単純に交配を繰り返した結果、ということですね。なかなかいいアイディアだと思いますし、実際にそれでアブラムシが取れたというのはすばらしい。