医療事故で家族を亡くした人たちが、患者と医師の対立を超え、医療のあるべき姿を考えるシンポジウム「医療事故遺族が求める真実とは」が3日、奈良市の奈良女子大であった。福島県立大野病院で04年に起きた帝王切開中の医療事故で死亡した女性(当時29歳)の父の渡辺好男さん(58)が約70人を前に「娘が入院した25日間の真実を知りたい」と心情を吐露した。
シンポジウムは福島県立大野病院の執刀医に対する福島地裁の無罪判決が確定したことを受けて開かれ、裁判では解消されない疑問があることを訴えた。渡辺さんの娘は前置胎盤で、ハイリスクの患者だったが、渡辺さんは「手術当日まで、医師からリスクの話はなかった。娘がなぜ死ななければならなかったのかと思う。いつか病院に聞きたい。情報も報道されたことしかなく、悔しかった」と、病院側の説明が十分でないことを訴えた。
大淀町の町立大淀病院で06年8月、分娩中に意識不明となり、搬送先で死亡した高崎実香さん(当時32歳)の義父憲治さん(54)は産科の救急医療のあり方について主張。東京都立墨東病院などに受け入れを拒否された妊婦が死亡した問題に触れて「産科医がいなかったというが、主治医が(転送先に)付いていけば済むことではなかったか」と指摘した。
医師と患者は本来、対立するものではありません。
双方が歩み寄る必要があると、思います。
医師は1人の患者に誠心誠意をもって尽くすべきですし、患者やその家族は、「医師は自分たちだけのものではない」ことを認識すべきです。
お互いに気遣い、配慮をすることの大切さ、再確認したいと思います。
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誰か一人でも研究対象としてくれれば良いのですが。
難しそうです。