患者の負担が少ないスギ花粉症の新たな免疫療法「舌下法」を三重大医学部付属病院が行っている。受診できるのは、同病院を含め全国で4カ所しかない。近年増えている子どもの花粉症治療に特に効果を上げているという。
舌下法は、スギ花粉から抽出したエキスを食パンのかけらにたらして舌の下に含む。エキスを注射する方法と違い、健康保険の適用外だが痛みがなく、通院回数も月1度程度ですむ。
同病院の耳鼻咽喉・頭頸部外科では、3年前から舌下法の臨床研究を開始。全国で唯一、子どもの治療も行う。2、3年治療を続けることで、これまでに6−15歳の15人のうち、3人が完治。残りの子どもたちも、症状の軽減が見られる。
治療費は、成人が自費で年間7万円ほど。6−12歳までの子どもは、検査や基本的な診療料は必要だが、国の研究費の助成で治療薬は無償で提供される。来春の効果を期待するには、11月末までの診療が望ましい。
来春の飛散予想は12月にまとまるが、昨夏の猛暑で花粉の生育条件が良かったことから、「ことしの2−3倍以上」と見積もる。
担当する湯田厚司講師は「花粉症の治療は、予防が第一。早めに情報を集め、診療を受けるなど対策をとってほしい」と話している。
ほー。今までの民間療法的なものは、スギ花粉を経口摂取することで体内に取り込んで減感作療法で免疫がどうたらというシステムでしたが、これは舌下による吸収を見込んでいるとのこと。
舌下投与というと、狭心症治療のニトログリセリンが有名ですね。ニトログリセリンを舌の裏に入れることで、口腔粘膜で吸収され、直接静脈に入る。これのメリットは、肝臓で薬物が処理されずに効果を果たすという点と、急速に効果が現れるという点です。
それと同じようなものなんでしょうかね。エキスを体内に取り入れることで、直接減感作を行う?確かに普通に食べるだけだと、胃で分解されてしまう可能性もありますから、体内に吸収されたとは言いがたいか。
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