2008年10月22日

駆除剤の効かない抵抗性アタマジラミが小学生間で流行中

アタマジラミが県内の児童に流行の兆し

 アタマジラミが県内の児童を中心に流行の兆しを見せている。県教委によると、二〇〇七年度に感染の報告があった小中学生は計五百九人と前年度(百五十二人)に比べ三倍強に急増、本年度の感染者数も〇七年度とほぼ同ペースだ。被害の増加は全国的な傾向とみられ、駆除薬が効かない「抵抗性アタマジラミ」も出現、シラミを知らない戦後世代の親の気づきが遅い、との指摘も上がる。県教委は「感染は不衛生とは関係ない。異常を見つけたら早めに学校に連絡を」と保護者に呼び掛けている。

 「あれ、何だろう」。九月下旬、宇都宮市内の公立小学校。低学年の児童の頭髪に小さな白いつぶがあるのを教諭が見つけた。アタマジラミの卵だった。クラスで同級生の頭髪を確認すると、数人の感染が見つかった。

 「保護者にはすぐに防止策を訴える通知を出した」。校長は「ここ数年では初めて」と戸惑いつつ、「被害の拡大はなさそうだ」と胸をなで下ろした。

 県教委健康福利課によると、被害が報告された県内の小中学生は〇四年度二百十一人、〇五年度百六十九人。〇七年度は一転して五百九人と激増し、過去四年間で最多となった。本年度も九月末までに百三十九人と前年度とほぼ同じペースで推移している。

 髪と髪が直接触れたり、タオルやくし、帽子の貸し借りでうつり、洗髪やブラッシングがまだ上手でない子供に多い。アタマジラミに感染した昨年度の五百九人のうち五百八人は小学生で、その半数は低学年だった。

 同課の担当者は「各学校から月別に報告されますが、ほぼ季節に関係なく被害は出ている。〇七年度に被害が急増した理由は分からない」と困惑気味だ。

 県教委は学校を通じて(1)小まめな洗髪(2)児童間でタオルなどを貸し借りしない│といった防止策、感染した場合は(1)目の細かい専用くしでとかす(2)市販の駆除用シャンプーを使うなどを保護者に伝える方針。一般的に一、二週間で駆除できるという

 国立感染症研究所昆虫医科学部第三室の冨田隆史室長は「駆除薬が効かない抵抗性アタマジラミが過去三年の調査で増えている」と感染増に懸念を示し、「駆除用シャンプーやパウダーを二週間使っても駆除できないような場合は皮膚科に相談してほしい」とコメントしている。



 何度もシラミ(アタマジラミ)がニュースに取り上げられるようになってきましたね。かなりトピックというか、実際に現場で問題になりつつあるのでしょう。早急な理解が求められます。

 まぁ戦後の時代、シラミは根絶されたようなイメージはありますし、何より「シラミは不潔にしているとなるもの」という印象が、今のお父さんお母さんの世代では強いのでは?

 実際は、記事中にもありますように、いわゆる感染症のようなものです。不潔とか抵抗力とか関係ありません。小さい子供であれば、誰しもがなりうるものなのです。

 子供同士で感染することもあるので、ご父兄の方は、どうかご理解とご協力を。適切な治療とケアをすれば治るものなので。まず子供の心を第一に考えて、行動するようにしましょう。

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posted by さじ at 00:02 | Comment(0) | TrackBack(0) | 小児
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