胸の整形手術をした中学3年生の女子生徒(当時15歳)を術後の経過観察などの措置を怠って死亡させたとして、警視庁は7日、東京都渋谷区恵比寿南の「代官山整形外科医院」院長の男(66)と元准看護師の女(29)の2人を業務上過失致死の疑いで東京地検に書類送検した。
発表によると、2人は2006年3月24日午前10時半から午後1時半までの間、女子生徒に対し、太ももの脂肪を吸引して胸に移植する手術を施した後、鎮痛剤などを投与したが、脈拍や体温、呼吸などを監視するモニターを装着しなかったうえ、継続的な経過観察も怠り、鎮痛剤などの副作用で女子生徒を呼吸不全に陥らせ、窒息死させた疑い。遺族によると、女子生徒は胸の骨の変形による「漏斗胸」だった。
同庁幹部によると、院長らは「(術後の経過観察を)安易に考えていた」と容疑を認めているという。
モニターを何も装着せずに手術って、凄いですなぁ。普通じゃ考えられませんね。安易に考えすぎです。医療ミスに他なりません。
漏斗胸というのは、みぞおちの部分が陥凹してしまう骨の変形疾患です。見た目が悪いだけでなく、胸郭が陥凹しているために肺が通常よりも広がらなかったりします。
骨の変形によるものなので、治療としては骨をうまく接ぎなおせばいいわけです。この記事にあるような脂肪を胸に移植するやり方もあるようですが、どうなんですかね。胸を大きくして相対的に陥凹した部分を目立たなくしようというものなんでしょうか。美容形成に近いジャンルなんですかね。ちょっと良く分からないです(漏斗胸といえば胸郭修復が一番と思っているため)
こういう、見た目が悪い、という疾患についても、皆様の理解が深まってくれれば、と思います。