道順などの記憶には脳細胞の一部が新しく作られ続ける必要があることを、京都大の影山龍一郎教授らがマウス実験で突き止めた。記憶障害の仕組み解明につながる成果で1日、科学誌ネイチャー・ニューロサイエンスに発表する。
脳細胞は、減り続けるだけと考えられていたが、近年、大人でも新しい細胞ができることが分かってきた。影山教授らは生後2か月以降のマウスの脳で、新しくできた細胞を検知する技術を開発。新しく脳細胞を作れなくする操作も使って、影響を調べた。
その結果、空間認識など複雑な記憶の中枢とされる海馬の歯状回では、8か月間で細胞数が約15%増えることが判明。新しい細胞を作れなくすると、1週間後には一度覚えた道順をたどれなくなった。また、においを感じる脳前部の嗅球は、1年間で6〜7割の細胞が入れ替わっていた。新しい細胞を作れなくすると3か月後、組織に空洞ができた。ただ、においの記憶は残っており、道順などの記憶とは仕組みが違うらしい。
面白い。
方向音痴の人って、ホントに分からないようですね。私は一度通った道ならなんとなく覚えていますし、地図をみればこのへんだろうと見当つけられますが、方向音痴の人はどうして?と思うほど見当違いのところへ行こうとします。
でもそれって、この記事と関係あるんでしょうかね。「風景に全く興味がない」人が私の知人にいますけれど、そういう方向音痴もあるのかもしれません。
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