これまでは一時的な降圧効果しかないと考えられていた高血圧の治療薬が、症状を完治させる可能性があるとして、慶応大の篠村裕之専任講師らのグループが服用を中断してみる研究を行っている。
効果が確認されれば、薬を一生飲み続ける必要がなくなるという。
研究の対象は、60歳未満で、上の血圧が140〜159の軽症高血圧患者。標準的に使われる降圧薬を1日1回、1年間にわたって服用してもらい、1か月かけて量を減らしてから1年間様子を見る。その間は週3日、朝晩の血圧値を簡易型携帯電話(PHS)を通じて学内のセンターに送り、ぶり返してないか監視する。
高血圧の症状を持つラットを使った動物実験では、20匹すべてが服用をやめてからも血圧が下がったままだったという。篠村専任講師は「服用をやめてから仮に症状が戻っても、量を最小限にできないか工夫したい。大幅な医療費の削減につながってくれれば」と話していた。
グループは研究の参加者を募っている。問い合わせは事務局(0120・178797)。
うおおおっ
今までは高血圧症に対する薬といっても、毎日飲み続けなければ、すぐに血圧が戻ってしまうもの、という認識がありました。しかし、もしかすると飲み続けなくても効果は持続するのでは?と。
高血圧の人って、かなりいますからね。毎日大勢の人が飲んでいる薬なだけに、その薬価は馬鹿になりません。もし効果が出て、正しい飲み方が出来れば、かなりの量の薬を減らせると思います。それに毎日薬を飲むというわずらわしさから開放されるのは願ってもないことですしね。
興味のある方は是非。
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