2008年08月16日

ネアンデルタール人のミトコンドリアDNAを解析することに成功

ネアンデルタール人のミトコンドリアDNA、配列解析に成功

 3万8000年前に存在したネアンデルタール人のミトコンドリアDNAの配列解析を行なった科学者たちは、現代人の祖先がネアンデルタール人と交配した証拠を見つけられなかった

 いささか失望する結果に終わったが、8月8日(米国時間)に『Cell』に発表されたこの論文は、科学面では印象的な達成と言える。

 「初めて、基本的に誤りのない古代DNAの配列解析を行なった」と、論文の共同執筆者であるマックス・プランク研究所の人類学者、Richard Green氏はプレスリリースの中で述べている。

 Green氏らが古代DNAの配列解析に成功したのは、1つには、細胞核ではなく細胞内のミトコンドリアのゲノムには、37の遺伝子しか含まれていないことが理由にある(人間の全ゲノムには約2万5000の遺伝子がある)。研究者は、サンプルの配列解析を37回行なうだけで良い。

 ミトコンドリアDNAは、父親の遺伝物質と混合せずに母から子に直接受け継がれるため、進化論を信じる人類学者は、明確に過去を調べることができる

 科学者たちは、ゆくゆくはネアンデルタール人の全ゲノムの配列を解析したいと考えている。



 まだワカランということです。

 人類の進化の系譜を完成させるためにも、もう一度アプローチして、是非とも証拠を見つけていただきたいと思います。トライアルアンドエラー。

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posted by さじ at 03:26 | Comment(2) | TrackBack(0) | 生理
この記事へのコメント
Y染色体ハプロタイプでは、本土日本人は「DE系統D亜型D2A」と「NO系統O亜型O2B1/O3」とのほぼ半々の混血と結果が出ています。この点は、総合研究大学院のプレスリリース裏付けられたという事が言えます。しかし、総合研究大学院の調査方法では、アイヌ人(D2*)と本土日本人(D2A)の遺伝的違いが判別出来なかったようです。アイヌ人(D2*)は、縄文人(D2A)ではなく、同じ系列(D2亜型)の別集団(C3亜型が入ったのが証拠)と考えます。言語が違うのもそのせいでしょう。琉球(D2A)と似ているのは、本土日本人(D2A)です。アイヌ人(D2*)とは若干の違いはありますが、本土日本人のD2Aに近い系統と言えます。朝鮮人(O2B*)と日本人(O2B1)は、O2Bとしては系統が近いですが、若干異なるので、韓国人=弥生人とはならないでしょう。総合研究大学院の(mtDNAではなく核遺伝子を使用した)調査方法は、より真実に近い結果が得られるかもしれませんが、この方法では系統分析が不可能で、アイヌ人と日本人、琉球人共通の「DE系統D亜型」内の違いと、弥生人と韓国人の「NO系統O亜型」内の違いまでは判別は出来ない欠点があります。
Posted by 山本 at 2012年12月16日 00:20
スゴー。本職の方でしょうか。素晴らしい解説、ありがとうございます。
Posted by さじ at 2012年12月19日 04:53
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