蚊が媒介するデング熱の流行地域で蚊を中途半端に駆除すると、駆除しない場合に比べ、重症化して死に至ることもある出血熱の発症が増える恐れがあるとの研究結果を、大阪大やタイなどの国際チームがまとめ、16日付の米科学誌に発表した。
絶えず蚊に刺されていると免疫が高い状態で維持されるが、刺される間隔が空くと危険なタイプの再感染が起きやすくなるのが原因らしい。
調査した八尾徳洲会総合病院の長尾吉郎医師(熱帯病学)は「東南アジアなどの流行地域では、徹底した蚊の駆除とワクチン投与を併せて行うなど工夫が必要かもしれない」と指摘している。
デング熱は多くが軽症で済むが、4タイプある原因ウイルスの別の型に間隔を置いて再感染すると、激しい出血熱が起きることがある。
研究チームは2002-04年にタイの100万世帯を調査。貯水槽などに蚊の幼虫がいる世帯の割合が地域内で増えるにつれて出血熱の発症が増えるが、割合が30%を超えると逆に出血熱が少なくなることを確認した。
蚊の密集度によって出血熱が起きやすい条件が変わり、タイの住宅地では30%前後が最も高くなるとみられる。
公衆衛生的問題。
免疫の問題となると、麻疹と同じで、やるなら一気に根絶しないといけませんよね。ですが蚊という生物を一気に根絶することなど、遺伝子操作でもしないと無理ですし、生態系が狂ってしまう可能性もありますので、実行にうつすのは難しい。
となると「現状維持」か?
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