2008年07月18日

偽のがん検査キットを18万個売った臨床検査会社社長を逮捕

ニセがん検査器具 18万個販売「陰性」信じ、死亡も

 「尿で簡単にがん検査ができる」とうたって、役に立たない診断キットを販売したとして、警視庁は18日、医薬品輸入販売業、南秀明(63)(神戸市東灘区)と臨床検査会社「マリア・クォールホールディングス」社長、飯田祐巳(37)(東京都中央区)の両容疑者ら3人を薬事法違反(無承認医薬品の無許可販売)の疑いで逮捕した。

 同庁は、南容疑者らが約3年前から同キット約18万個を健康食品会社などに卸し、約3億2000万円の利益を得ていたとみている。

 発表によると、3人は2006年6月〜昨年12月、医薬品の販売資格がないのに、仙台市や大阪市内の健康食品会社などに、「CCD」「CCS」などと名付けた無承認のがん検査キット計約9800個を計約2200万円で販売した疑い。健康食品会社などは、全国各地の薬局に商品を卸していたという。

 同庁幹部によると、南容疑者らは、同キットについて、「尿に薬品を入れ、変化した色の濃さでがん細胞の有無がわかる」などと説明していたが、主成分は水銀とニッケルで、がん細胞には反応しないという。同キットを購入したがん患者が陰性反応を信じ、がん摘出手術を断るなどして、結果として死亡するケースもあったという。

 調べに対し、南容疑者らは、無許可で販売したことを認めており、「香港からキットを輸入した」などと供述しているが、海外で同キットが使われている事実はなく、同庁では、南容疑者らがキットの製造にもかかわっている可能性もあるとみて調べている。



 酷い話ですな。

 まぁこんなうさんくさいものを信じるほうもどうか、とは思いますけれど、がん患者やそのご家族は、まさしく藁をもすがる想いでいるわけです。

 一番我慢ならんのは、病院以外の選択肢として、「詐欺」というものを与えてしまったことです。

 当然、がんであることを否定したい人からすれば、まさに幸運だったことでしょう。しかしそれはごまかしにすぎず、結局命まで奪ってしまった。

 重い刑を期待します。そして、がん関連で溢れかえる偽の健康食品が悉くなくなりますように。
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posted by さじ at 22:50 | Comment(0) | TrackBack(0) | がん
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